【浦島坂田船】この馬鹿なんとかしろ！！！

赤色 ページ15

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あれからセンラくんと浦田くんは押しに負け、渋々…と言った感じで承諾してくれた。

何処に行こうか話が盛り上がったが、無難なショッピングモールとなった。
まぁ、当初の目的はお買い物ですしね。


「A〜はよ帰ろ〜！」

『はい！！坂田くん！！』


1人回想に浸りニヤついていると、もう空が赤くなっていることに気づいた。
坂田くんに声をかけられ、慌てて鞄を手に取る。



「志麻くん達は靴箱で待ってるって〜」


なんだかんだ言いながら、皆さん私と一緒に帰りたいんですよね。可愛い辛い。



「帰りも乗せたろっか」

『丁重にお断り致しますね！！』

わざわざ生か死の自転車賭けに走るほど私馬鹿じゃないのでね！！
坂田くんにくっつくことは出来るけど流石に無理です！




『…あ、坂田くん坂田くん。』

「なんやー？」

思い出したかのように、つんつんと坂田くんの腕をつつけば、チラリと此方を見、耳を傾けてくれる。




『男の子って、どんな服装がキュンときますかね！？』

「んぐっ…！？」

キラキラと目を輝かせ手を結んで問えば、びっくりしたのか咳き込んで廊下の柱に激突する坂田くん。


『わわ、坂田くん！！大丈夫ですか！？！』

「う、うん。なんとか…」

おでこからぶつかり、涙目になりながらぶつかった部分を撫でる坂田くんに絆創膏を差し出せば、おでこを抑えながらふらりと立ち直った。


「な、なんで急に？か、彼氏とかできたん！？」

下がっていた顔をバッとあげ、肩を掴みグイッと近づいてくる。
坂田くんのお顔が目の前に…！！！命日かな！！？


『そんなわけないじゃないですか〜。皆さんとお買い物行く時の服装についてです。』


精一杯可愛くしていきたいじゃないですか。
と添えると、先程の青白い顔から一転、安心したように息をつき、頭をわしゃわしゃと撫でてきた。

「ビビったわ……」


胸を撫で下ろし、私を見つめたあと、赤色ならなんでもええよ。と言う坂田くん。


『赤、ですか？』

「うん。A似合うよ。」

『そうですか！？』

私って赤似合うかな！？嬉しい！！！


『ふふ〜赤〜私似合う〜』

「きもい」


坂田くんに褒められ、緩みまくっている頬を手のひらで抑えて歌えば罵られた。
坂田くんは普段天使だけど物事スバスバ言いますからね。悪気がないって所がすごい。でもそんなところが好き。


『じゃあ、明日は赤色のお洋服で参ります！！』


ビシっと敬礼ポーズをし、志麻くん達のいる靴箱まで急いだ。

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