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「佐賀美先生...」

「そういえば...昨日一騒ぎあったらしいな」


  サンキュー と言いノートを受け取る。


「『B1(ビーワン)』をやったからアレ...ってことだろ」


 左親指で椚と晃牙のほうを指差す佐賀美。


「まあ、椚先生は生徒会顧問でもあるし、それにそもそも説教が好きだからな〜?」

「...佐賀美先生は、どう思っているんですか?」


 北斗はまだ話を続けている二人を見て佐賀美に聞く。


「学院の現状についてか? ん〜、俺は生徒の自主性を尊重してるから、余計な口は出さないぞ」

「!」

「あとはそうだな...」


 意外な返答だったのか、驚いた表情で佐賀美を見る北斗。


「面倒くさい」


 最後の一言がなければ、彼を尊敬していたのかもしれない...。

 北斗はがくっと肩を落とした。


「...せ、先生...」


そろそろ戻るか... とドアの方へつま先を向けた北斗。


「それに...」


 すると佐賀美が再び口を開いた。


「【あいつ】がなんとかしてくれるって期待してるからな」

「【あいつ】...?」


 気になったのか、佐賀美の方に視線を戻す北斗。


「まだ会ったことねぇのか? プロデュース科3年B組、この学院唯一の女子...

 朝霧Aだよ...」

(朝霧A...)


 覚えるためか、脳内でリピートする昨日会った少女の名。


「半年間停学してたんだよ。で、昨日停学処分から解放されて、登校できるようになったんだ」

「停学...」

「なんでかは本人に聞けよ。教えてくれるかどうかは分からんがな......。

 氷鷹」


 教室に戻ろうとした北斗をまたもや呼び止めた佐賀美。


「全力で進めよ。俺みたいなオッサンになってから後悔しても仕方ないから」


 佐賀美の後方で腕組みをしている椚は、彼の背をキッと強い眼力で睨み付けていた。

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- この作品の続編ですが、最新作はオリジナルフラグが外れておりません。違反行為ですのでちゃんと外して下さいね (2018年8月9日 18時) (レス) id: 93bb7a0f46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白銀桜夢 | 作成日時:2017年10月29日 17時

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