思い馳せる姫君 (ページ13)

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「なんてことをするんだ大神！顔はアイドルの命だぞ。そして明星の唯一の長所だ！」

「ひ、ひどいよホッケ～...ガミさんも～～」

　頭を抱えて言う北斗に、ううう... と呻きながら言葉を発したスバル。
　スバルはぶつけた鼻を赤くし、涙目になっている。

「全員静粛に！」

「！」

　突如聞こえた声に、全員が注目する。

「生徒会執行部である！」

　常磐色の短髪に、常磐色の瞳、灰色の縁のした眼鏡を着用している少年、蓮巳(はすみ)敬人(けいと)。

　夢ノ咲学院アイドル科3年A組、部活動は弓道部(部長)、そして所属ユニット紅月、生徒会副会長だ。

「逃げても無駄だよ、小豚ちゃんたちっ！家畜小屋に帰る時間だよ～☆」

　桃色の髪に黄緑色の瞳もつ、一見女の子と見間違えても無理はないほど可愛らしい容姿の姫宮(ひめみや)桃李(桃李)。

　夢ノ咲学院アイドル科1年B組、部活動はテニス部、所属ユニットはfine(フィーネ)、生徒会書記である。

　声変わりのしていないボーイソプラノの声、容姿とは裏腹の怖い言葉を放つ。

「このドリフェスは学院の許可を得たものではない！夢ノ咲学院校則第4条により、主催者および観客を処断する！」

　敬人が一歩前に出て大勢に言う。

「休学中の生徒会長、天祥院(てんしょういん)英智(えいち)の名代(みょうだい)として、この蓮巳敬人が貴様らの足りない脳みそに校則を太字で書き込んでやろう」

「......蓮巳...！」

　同じ3年である紅郎は、敬人の声を聞き、舞台から降りて彼の正面へ行った。

「あちゃ～、副会長のお出ましだよ...」

　少し後方にいる真が呟いた。