毒と棘【狗巻棘】

油断 ページ16

私達は着々と任務をこなした。
オタマジャクシのような雑魚から、
狂気に満ちた殺人鬼まで、
様々な呪霊と戦った。

その間棘への攻撃はなく、
ただ、当たり前の日々を過ごしていた。









七＞今日の任務は海の近くですね。

A＞水中に引きずり込まれそう…

七＞その前に対処です。泳げますか？

A＞はい、多少は。速くはないですけど。
棘は速いです。

棘＞しゃけ！

七＞それは良かったです。

A＞あ、菫は苦手です。

菫＞…すみません。

七＞いえ、人には得手不得手がありますから。
同行しますか？

菫＞控えた方が良いのでしょうか…

A＞菫が居た方が心強いなぁ〜

七＞じゃあ行きましょう。
実は早く任務終わらせたいんですよ。

A＞なんでですか？

七＞…秘密です。

A＞えぇ…









.









七＞着きましたね。

A＞水汚くて萎えました。

七＞遊びじゃないんですから良いじゃないですか。
でも確かにこの臭いは気になりますね。
多分これは…

A＞汚いだけじゃなくて呪霊の臭い？

七＞はい。十分にありえます。
気を引き締めていきましょう。

A＞はい！

棘＞しゃけ！









七＞…たこですね。
ただデカいだけの様に見えます。
これなら2人で…

A＞棘、行こう！

棘＞しゃけ！

A＞私の術式使うと海全てが凍って
他の魚とか巻き込んじゃうから
海中から出してくれる？

棘＞…了解。









「…浮け。」









呪霊＞？！









A＞…「雪那」









.









七＞素晴らしいコンビネーションでしたよ。
狗巻君、よくあんな巨体浮きあげれますね。
コントロールも良いんでしょう。
紺野さんもスピード上がりましたね。


A＞ありがとうございます。

棘＞いくら。

七＞では、帰りましょうか。

…………………………菫さん？



？！？！？！




菫がいない…
いつから？祓った後…はいた。笑顔で迎えてくれた。
七海さんと話した一瞬で？
しかも呪力は一切感じなかった。
人間？あの時と同じ奴か？









A＞菫！！！！！！！！！









その日菫は姿を見せなかった。

安堵→←強く

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す