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中村side


元太にここにいろって言われてから1時間ほど経っても出てこないからLINEをいれる

するとすぐにもう帰っていいと言われ、その場を後にする

てか俺、ただ呆然としてたけどよくよく考えたらあそこホテル街じゃん、、、

俺、そこで1時間も待ってたってこと、、

うわっ。はずっ、、


特にすることも無くなり駅周辺をブラブラとしていると、後ろから肩を叩かれる


「うえっ? あっ、、まつく」

『久しぶり!』

「久しぶり、、なのか?」

『海人何してるの?』


俺の疑問を全く無視し疑問で返してくるまつく


「そこら辺をブラブラと、、まつくは?」

『俺も一緒!』

「一緒にブラブラする?」

『うん!』


いつもよりもハイテンションなまつくと一緒に買い物をする

この服めっちゃいいとか、ここ美味しそうとか

見るもの全てに目をキラキラさせているまつくに夢中になる


『ん〜。お腹空いた〜、、あっ俺ん家来る?』

「え? いいの?」

『いいよ〜』


急にまつくの家におじゃますることになり、まつくの後に続いて歩く


『俺、久しぶりかも。人家に入れるの』

「まじ?」

『うん。けど、海人には来て欲しかった』


しばらく話しながら歩いていると、1軒のデカい家についた


「ここって、、。」

『そう。俺ん家』


広々とした庭に3階建ての家。

初めてこんなにデカい家を見た、、


あまりの大きさに唖然としているとまつくから声をかけられる


『海人。早く!!』


まつくに続いて家に入る


「おじゃま、、します、、」

『そこら辺でくつろいでて』


リビングに通され、まつくがソファーを指さす

喫茶店を思わせるようなオシャレな空間

なんか、、ザお金持ちって感じがする


『今日は俺が料理作る!』

「作れんの?」

『多分大丈夫〜』


まつくのその言葉に少し不安を覚えながらも料理をする工程を見守る

なんとも危なっかしい包丁使いにヒヤヒヤする


『あっ、、った、、』


その叫び声と共にまつくがしゃがみこむ


「え? 大丈夫?」

『手、切っちゃった、、』

「えっ、、あっと、、」


どうしていいか分からず何故かまつくの指を口に入れる

じんわりと感じる鉄の味、、

しかし、次の瞬間


『やめて!!』


そういうとまつくが俺を突き飛ばした

初めてまつくから感じた拒絶

俺を捉えるまつくの視線には恐怖が混じっていた


『あっ、、ごめん、、』


俺はどうしていいか分からずただ無言でまつくの家から立ち去った

〇→←〇



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作者名:妃愛 | 作成日時:2021年7月23日 16時

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