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中村side


閑也の決意に正直驚いた

閑也がどれだけ本気でプロを目指していたのか理解しているはずだった

でも、俺の思ってる以上にこいつは本気でプロを目指していたのだ


「後悔はないの?」

閑「あるよ。しめのこと大好きだし。でも、しめを諦めてでも俺はプロになりたいんだ」

「閑也が本気なら、俺はいいと思うよ」

閑「海人なら、そう言ってくれると思った」


そう言いながら優しそうな顔で微笑む閑也はきっとしめの幸せを願っているのだろう

ああやって、俺の夢のためにだなんて口では言ってるけど

いつまでもしめを捕まえていてはいけないという閑也の優しさからの決断でもあるのだなと何となく思った



「じゃあ、もうお前とは会えないんだな」

閑「そうだな。まぁ海人がアメリカ来たら会ってやるぜ」

「俺は、日本が好きだからアメリカになんて行かねーよ」

閑「アメリカだっていいとこだぞ〜」


そんな他愛もない話で盛り上がる

もう閑也には会えないのかもしれないと思うと少し寂しい気もしたけど、閑也の夢を応援したい


閑「そろそろ帰るか〜」


なんて言って閑也がレジに向かう

俺の分のお金を払わないとと思い急いでレジに向かうと、俺が払うよと言ってお金を出してくれた

ほんとに閑也は優しすぎるよ


「ありがとうな。」

閑「いいってことよ。」

「いつアメリカに戻るの?」

閑「2週間後。それまでいっぱい遊ぼーぜ」

「しめにはいつ言うの?」

閑「10日後くらいかな〜。最終日は多分バタバタするし」

「そっか。頑張れよ」

閑「しめの事頼むよ」

「あぁ。」

閑「じゃあ俺寄りたいとこあるから!また連絡するわ」



そんなことを言いながら閑也は俺が向かう向きとは反対の方向へ走り出した

閑也の覚悟。

きっと何度も悩んで決めたんだろう

しめは、大丈夫だろうか

閑也大好き人間だから、死んじゃうんじゃないんだろうか

そんな心配をしながら、俺はまた駅まで歩き出した

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作者名:妃愛 | 作成日時:2021年7月23日 16時

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