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97’ ページ8

顔が熱い。
紫音のせい。
なんなのかな、いってらっしゃいって言えばいいのに額に接吻するとかさっ!


バッ、と掴まれた手を振り払って紫音の唇が触れた額を押さえて病室を飛び出したよね。
絶対っ、顔真っ赤だよ!?
どうするのさ、しのぶさんとかなほちゃんたちに見られたら…
恥ずかしくて、どうにかなっちゃ


「善逸くん?顔が赤いようですけど…熱でもあるんですか?」

「どわぁぁぁぁぁぁっ!!!!!????」


前からしのぶさんが来て、見事に顔が赤いことを指摘された。
恥っず!!!!!!
穴があったら入りたいよっ!!!


「べ、別にっ、何にもないですけどぉっ!?」

「本当ですか?」

「ほほほほ本当ですって!!」


恥ずかしすぎて、何か言う度に俺の声は上擦る。
それすらも羞恥に拍車を掛けてくるのは、やめてもらいたい。


「あ!そうそう、気をつけて下さいね?」

「な……何を、でしょうかっ?」

「紫音くんですよ、紫音くん。あの人、距離感おかしいので。抱きしめられたり、頬に接吻したりしてくるので嫌だと思ったら殴ってあげると良いですよ。」


ニコリ、と音がしそうな笑顔を見せながらしのぶさんはシュッシュッ、と何度か拳を殴る真似をして見せた。
その話に俺は、ドキリ、として肩が跳ねた。
見られてたんじゃないかって、思ったから。
炭治郎や伊之助、紫音のお師匠の宇髄天元(筋肉ダルマ)には知られてはいるだろうけど別に、紫音と俺が恋仲、ということは言いふらしているわけじゃない。
それに俺たちは同性。
一般的には、異端だと思う。


「あら?あらあら?」

「なっ、何なんですか!?俺っ、機能回復訓練行かないと……「紫音くんに、もう何かされた後…みたいですね。」


うふふっ、と笑い声がしのぶさんから聞こえてきた。
それと同時に、面白いおもちゃを見つけた子供のような楽しげな音も。


「何もないって、言ってるじゃないですかっ。」

「それじゃあ…そういう事にしておきますね?」


良かった、と安堵したのもつかの間。
廊下を曲がった俺の背中に、如何わしい事は致さないで下さいね?、とお願いの様な圧力を投げつけられた。


「だったら、部屋……離せばいいのに……」


ボソッ、と呟いて見るけれど、その途端に心臓がギュッ、て何かに掴まれたように苦しくなった。



望んだ所で、抜け出せないくらいに紫音に溺れてる事に俺は気付いてしまった。


本当


責任、取ってよね。


紫音……

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春月是駒(プロフ) - すずめさん» ありがとうございます!書ききれるように、頑張ります! (12月9日 14時) (レス) id: 6d8cf13a77 (このIDを非表示/違反報告)
すずめ(プロフ) - めっちゃ好きです…応援してます (12月9日 13時) (レス) @page45 id: 200c70ae26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月是駒 | 作成日時:2023年8月19日 18時

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