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復活した実弥が地面に手をつけて、足をブンッ、と振る。
さながらカポエラだ。
炭治郎はそれを躱したが、相手は風の呼吸の使い手の風柱。
どうやら鎌鼬で、耳を切ったらしい。


「いい度胸ォしてるぜテメェはァ…死にてェようだからお望み通りに殺してやるよォ。」

「待ってくれ兄貴!炭治郎は関係ないっ!」


そう声を上げた実弥の弟くんの手を、善逸が掴んだ。
俺は弟くんを背後から追い立てるように、走るよう促す。


「誰だお前ら!手ぇ、放せ!」

「揉めてる人間は、散らすといいんだって。You and he need to keep a distance.(距離取るよ。)

「はぁ!?」

「紫音っ、異国語!てかアレお前の兄貴かよ!?完全に異常者じゃん、気の毒に……」


走りながらそう善逸が言うと、弟くんは兄を侮辱するな、と実弥の様に目を血走らせて殴りかかった。
善逸へ当たる前に、その拳を俺は掴んだ。


「善逸、それは言い過ぎだよ?侮辱したのは謝るけど、俺の善逸(善逸)のこと殴らないでくれない?」


この瞬間、俺は思った。
似たもの同士の兄弟だなって。

───

あの後はもうグダグダのグチャグチャ。
夕暮れまで大乱闘。

日が明けた今日。紫衣奈を回して、御館様からのお叱りを俺は受け珍しく俺はしゅん、としていた。
紫衣奈はため息をついてから、次の稽古場へ向かう様言ってきた。
それを言うなり、紫衣奈は静かに飛び去った。
やらかしたなぁ、と自己嫌悪と反省をしていると廊下から襖越しに声が掛けられた。


「オイ…少し、いいかァ?」


音で分かってはいたけれど、声を聞いて実弥だと確信した。
襖を開けて中へと入れると、実弥は罰が悪そうに視線を外したまま謝ってきた。


「……悪かったな。」

「いや……俺こそ、ごめん(ソーリー)。」

「……私情に流されるなんてなァ、柱失格だな俺。」

「何も言わないよ。俺だって、そうだから。」


そう、何かを言えた口じゃないんだよ。
荷物をまとめて、一応世話になった事に礼を言う。


「オゥ、お前ならいつでも見てやるからよォ…その、なんだ。また、来いよォ?」

「ん、ありがと(サンキュー)。」


そう言って部屋を出れば、別の部屋に寝泊まりしていた善逸と炭治郎と合流した。


Shall we go?(行こっか。)

「あっさりしてんのな。行くけどさ。」

「善逸、今の分かるのか!?」


悪かったね。
善逸と師範たち以外は、どうでもいいんだ。
淡白にもなるよ。

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春月是駒(プロフ) - すずめさん» ありがとうございます!書ききれるように、頑張ります! (12月9日 14時) (レス) id: 6d8cf13a77 (このIDを非表示/違反報告)
すずめ(プロフ) - めっちゃ好きです…応援してます (12月9日 13時) (レス) @page45 id: 200c70ae26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月是駒 | 作成日時:2023年8月19日 18時

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