検索窓
今日:17 hit、昨日:67 hit、合計:4,137 hit

49 ページ5

蝶屋敷前で、三人娘のなほ、きよ、すみが瓢箪を三人へ差し出した。


「懐かし…常中が出来れば割れるんだよね。」

「紫音もやったの?」

「やった、師範に派手に割って見せろって言われたよ。」

「よぉし!派手に割ってやるぜ!」


炭治郎も善逸も、伊之助の言葉に頷いて瓢箪を手に取って口をつけた。
顔を赤くしながらも、見事に割って見せた三人を三人娘が自分の事のように喜んでいた。


「はい!」

「うわぁ、ありがとう!」


ぎっしり詰まった数個のおむすび。
伊之助が食べようと手を伸ばすのを、俺と善逸が止めるが結局伊之助は両手に持って食べていた。


「いっぱい鬼を倒してくださいね!」

「頑張るよ!」

「伊之助、後で食べられなくなるよ。」

「やめろって!」


実力行使でやめさせようとするが、さすがは山育ち。
食い意地が凄い。
その間に炭治郎が、俺たちから離れていた。


「鏡月さん、お気をつけて…っ!」

「なほちゃん、泣かないで?帰ってくるから。」


そう言って、別れの挨拶代わりに抱きしめる。


「きよは、泣きませんよ…っ!」

「それはそれで、悲しい…かな?」


なほの次は、きよ。


「鏡月さん、どっちなんですか…泣くなとか泣いてほしいとか…」

「俺は、笑ってほしい…かな?」


最後にすみ。


「ちょっとー?もしもーし?紫音、距離おかしくない?ねぇっ、おかしくないっ!?何、気安く抱きしめてるの!?しかも、俺がいる目の前で!!」

「善逸、違うよ?挨拶だって…」

「どこがだよ!見ろっ!なほちゃんたち、満更でもない顔してんのわかんないのかねっ!」


そんな善逸を見て、三人娘たちがあわあわし始めた。


「善逸、なほちゃんたちが困ってるよ。」


騒ぐ善逸の頭を、紫音がぽすぽす、と撫でれば少し落ち着いたようだった。


「皆さん、お達者で!」

「皆…俺と別れるのが寂しいんだね?俺だけ残ってもいいよぉ?」

「善逸さんは少し…女の子に対して、気遣いや節度を覚えてくださいね?」

「はい…」


ちょっと前に嫉妬してたかと思うと、すぐにいつもの善逸節に俺は苦笑するしかなかった。
その左前で伊之助は、ホワホワ、してた。

50→←48



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.8/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:春月是駒 | 作成日時:2023年6月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。