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『 へぇ…剣士さんは稲妻出身なんですね。道理で稲妻の衣装を身に纏う訳で… 』
「 それを言うならお主も着物であろう。…それと、"剣士さん"では無く拙者の名は"楓原万葉"でござる。 」
『 かえではら、かずは…さん。良い御名前ですね。私はAと申します。 』
「 A殿か。"偶々"好天に恵まれたのは良いものの、A殿の息遣いが荒いでござる。随分歩いた故、少し木陰で休まぬか？ 」
『 うっ、すみません…体力が無くて。有難う御座います。 』
何か詮索するかのように言葉を強調する楓原さん。一緒に近くの大きな木へとゆっくり彼を座らせて、隣に私も刀と共に座った。楓原さんが言うには矢が身体に刺さるのは日常茶飯事な事ではあるものの、雨のせいで余計に疲弊し、低体温症になり掛けて居たらしい。先程よりも体調は何故かしら良くなって居て不思議なものだなぁと彼を直視する。
「 そう畏まらなくて良いでござる。名に関しても気楽に呼んでくれると有難い。 」
『 これでも叔母以外の人と話したのは貴方が初めてなんです。…だから、その…慣れなくて 』
「 …つかぬ事をお聞きするでござるが、
『 確か、今年で十九だったと思います。両親が行方知らずで、気が付いた頃には叔母に育てられたんです。 』
「 そうだったのでござるな。配慮が効かなくて申し訳無い。」と謝る楓原さんに気にしないでと声を掛ける。私が話したくて話した内容なのに、私に代わって悲しんでくれているようで何だか心が温まった気がした。
──詮索する程、不思議な私なのに良く優しく出来ますね。
と、不安と罪悪感の気持ちが募って行くと共に。彼の優しさに触れたお陰で、もっと沢山人と話したいなという欲。外の世界への興味が湧いてきて
「 ふむ、では拙者がA殿の友人第一号でござるな。 」
『 ゆうじん…本の中で聞いた事ある言葉、なのですが。わ、私で良いのですか？ 』
「 勿論。…とは言え、その歳で友人が一人も居らぬとは。寂寞感が募る事があっただろう。 」
『 過去は過去。今は今ですので、私は楓原さ…万葉と。友人になれて嬉しいです…！ 』
「 それはよかったでござるなぁ。璃月港に行った事が無いのなら、今度拙者が案内しよう。 」
『 モラの使い方、とか…あと海も見てみたいんです。 』
「 ふふ、拙者が手取り足取り教えてあげるでござるよ。 」
『 有難う…御座います…、楽しみにしていますね。 』
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ふわな - とっても面白いです！これからどうなるのかとってよ楽しみです！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年6月22日 0時) (
レス) @page9 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップルのバナナ - こんにちは！！（？）凄く好きだっ！！ってなりました！これからも頑張ってください⭐️ (2022年6月17日 20時) (レス) @page2 id: 1ffb1529af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩 | 作成日時：2022年6月17日 7時
