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SIDE:センラ
……おかしい。
月島さんがAちゃんを連れて行って、しばらく経つ。
ホームルームも始まってしまった。
「ということで今日は――――」
ガラガラ、と扉が開いた。
「センセ、すみませんトイレ行ってましたぁ」
「そうか、早く席につけ。」
「はぁい」
帰って来たのは、月島さんだけ。
休み時間に入って、月島さんに聞くと、「具合が悪くなってそのまま帰った」らしい。
なんだかおかしい、と思いAちゃんのうちに電話すると、帰ってきていないらしい。
急いで、坂田のクラスまで向かった。
「坂田っ!なあ、Aちゃん!見てへん?!」
「?見とらんけど、どしたん?いきなり」
「Aちゃんが!いなくなった!」
「……え?」
*Side change… ▶ 坂田
Aが、おらん?
「坂田くん、Aちゃん、大丈夫かな…」
絢香ちゃんのその質問に答えるよりも早く体が動いていた。
「どこや、Aッ……!」
教室も一応覗いたが、いない。
女子に聞き回ったが、いない。
家に電話してみたが、いない。
Aが、見つからない。
1回、センラの所へ行くことにした。
もしかしたら合流できているかもしれない。
女子たちに聞くと、幸いにもすぐセンラを見つけることができた。
「なあ、センラ、A、おった?」
「質問、ええ?Aちゃんの事なんやけど」
「そんなことよりも今はA―――」
「Aちゃんが、絢香さんのこといじめてるって、本当なん?それ、坂田、信じたん?」
「ぁ、……それ、は、聞いたけど、濁された、っていうか、好きなように考えてくれていい、って」
「坂田、俺よりも一緒に居るのに、信じてやれないんやね」
「……今はそれ関係ないやん、それよりもAを」
「関係あるかもしれへんから聞いてるんや、なあ、坂田、信じたん?」
「……」
「……多分、この元凶、坂田と絢香さんやで、心当たり、あるん?」
「……少し、廊下で絢香ちゃんと話した、
Aにいじめられとるって、言っとって」
「多分それやな、誰かに聞かれとったわ…
そや、なあ坂田、どこ探した?」
「全部の階の友達に聞いたけど見とらんらしい」
「あと見てないとこ、どこやろ、」
「……そや」
「「体育館と旧校舎」」
「二手に別れよ、坂田どっち行く?」
「俺は――――」
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柚子(プロフ) - いい感じにすれ違って行ってますね(?)まぁ楽しみということです!頑張って下さい (2020年4月11日 22時) (レス) id: f5a2d726a8 (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - うわぁ…気持ちは分かるけど絢香ちゃん腹黒だぁ…坂田さん、複雑な気持ちだろうな…。更新待ってますね (2020年4月11日 0時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
きほん(プロフ) - はじめまして、とてもキュンキュンしながら読ませていただいています!ドキドキハラハラキュンキュンで、個人的にはどちらのオチも見てみたいですが、どうなるのかとても楽しみです! (2020年4月9日 0時) (レス) id: d19256ebb3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - 年下組が夢主ちゃんのことでバチバチ(?)なっているのがキュンとしました。あと、作者様の書く文がとても好みです!その文才を私にも恵んで下さい…長文失礼しました。 (2020年4月3日 12時) (レス) id: 5d83f022ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃけ | 作成日時:2020年3月30日 0時