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SIDE:A


最近、絢香さんを見かけなくなった。
風邪なのかな。

そう考えていた時、丁度、声をかけられた。

「Aさんー?絢香ちゃんって子が呼んでるよ!」

冷たさが少し混じったような、そんな声。
まだ、私のことはお嫌いみたいで。
ま、知らないけど。

「……ああ、今行く」

どうしたんだろ





「……久しぶり、絢香さんどうしたの?」

「あ、あのね、私、Aちゃんに話があって、」

「うん」

「ここじゃちょっとやだから、あっち行こう?」

指さされたのは空き教室。

絢香さんに着いて行く。
空気がひんやりしていた。


「……あのね、Aちゃん、」

「なに?」

「Aちゃんって、私のこと、嫌い?」

「別に」

「じゃあ、なんでこの前睨んできたの?」

「睨んだことないよ、私目つき悪いからそう見えちゃったのかも」

「……そう、か、ごめんね、ありがとう」

「ううん、話ってそれだけ?それならもう行くけど」

「ううん、まだあって、」

「?うん、」

絢香さんからカチカチカチ、と音がする。

「ごめんね、Aちゃん」

す、とカッターを取り出し、自分の腕に突き刺した。

あぁ、この状況、漫画で見たな。
”カッターキャー”ってやつか。

「わたしが、わたしが坂田くんに愛されるためには、これしかないのっ、ごめんね、Aちゃん……!」

絢香さんが、すぅ、と息を吸った。
手筈通りなら……

「……キャーー!」

……ビンゴ。
カシャンとカッターがこちらに投げられた。

声を聞いて、人が集まってくる。

ぽたり、と絢香さんの腕から血が垂れる。

「え、Aちゃんが?」

「いくら嫌いだからってそんなことする?」

「え、ウケる。状況証拠揃いすぎじゃね?」

絢香さんのことはみんな好きで、
私のことはみんな嫌いで、
それで、絢香さんが怪我してて、
私の方にはカッターが落ちてて。

味方になる方は、まあ、決まってるようなものだ。


……そこに、坂田とセンラが来た。


「……あれ、なんの騒ぎ……あ、Aやん、どし、た、……。……え?」

「……!絢香ちゃん、大丈夫か?!血……!」

絢香さんのもとに2人が駆け寄る。

「っ、大、丈夫」

「大丈夫なわけないやん、保健室行こうや、な?」

「……ありがとう、坂田くん、」

弱々しく絢香ちゃんが立ち上がる。

「……ま、この様子なら大丈夫そうやね、絢香さん。な、A。」

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柚子(プロフ) - いい感じにすれ違って行ってますね(?)まぁ楽しみということです!頑張って下さい (2020年4月11日 22時) (レス) id: f5a2d726a8 (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - うわぁ…気持ちは分かるけど絢香ちゃん腹黒だぁ…坂田さん、複雑な気持ちだろうな…。更新待ってますね (2020年4月11日 0時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
きほん(プロフ) - はじめまして、とてもキュンキュンしながら読ませていただいています!ドキドキハラハラキュンキュンで、個人的にはどちらのオチも見てみたいですが、どうなるのかとても楽しみです! (2020年4月9日 0時) (レス) id: d19256ebb3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - 年下組が夢主ちゃんのことでバチバチ(?)なっているのがキュンとしました。あと、作者様の書く文がとても好みです!その文才を私にも恵んで下さい…長文失礼しました。 (2020年4月3日 12時) (レス) id: 5d83f022ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃけ | 作成日時:2020年3月30日 0時

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