年に一夜の恋模様 2【歌い手】 (ページ6)

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「死んでまうって、どういう事なん?!」

「手紙！もろたやろ!それに、書いてあったんよ!」

「……よくわからんけど、ヤバいってこと?!」

「そう!急ぐで!」

「もう急いどるから!急かすなや!」

✧*̣☽⋆゜

side change …… ▶A

しばらく飛んで、この世界の端が見えた。

……御伽噺(おとぎばなし)は、本当だったんだ。

この世界の端は途切れていて、そこからは違う世界が見えるって。

下はあまりにも遠すぎて、見えない。
しかし目の前に広がる、何があっても変わらないような、この空間がとても、羨ましく感じた。

ふぅ、と息をひとつ、つく。

あぁ、疲れた。

……こんなあっけない結末(おわり)が、私には相応しいのかもしれない。

少し、ここで休もうか。
誰も来ないような場所を選んだから。

しかし、この判断が仇になるなんて。

「……っA!」

どうやら神様は、私の事が大層お嫌いみたいだ。

「A!」

「Aっ」

「A、」

「……姫様っ!」