私、悪いことしたっけ。【歌 い 手】

決戦！！！！！！ ページ20

Side:古池


折原さんすまんな、古池さん。


折原さん今日、仕事終わったら予定ある?


折原さん…少し、話したいことがあるんよ。



折原さんから、LINEが来ている。


”何の用だろう？”

なんて鈍感なフリはできない。

なんなら心当たりが多すぎて困っているくらいだ。

ただ、なにか、嫌な話ってことはわかる。


それが、避けられないことも。



腹を割って話そうと思う。

それに、きっと頭のいい折原さんのことだ。

きっと酒を勧めてくるだろうし。


わたしは、酒に身を任せるだけだ。







＊＊



あの後、渡された書類の中に

「20時 ばってん」

と書かれているメモが挟まっていた。


ばってんというのは、会社の最寄り駅から徒歩1分ほどにある、ばってん居酒屋、通称ばってんと呼ばれる店だ。


やはり、酒を飲ませる気であろう。


行くしかないのは分かっている。


同じ結末になるなら、と
わたしは、寄り道もせず、会社を出たらそのまま真っ直ぐばってんへ向かった。



折原さんはきちんともう退社して、店で待ってくれていたらしい。


「すみません、お待たせしました先輩」

「ん、ええんよ、お疲れ様やで古池さん。

さて、今日は飲むぞ！！

つまみは頼んどいたから好きな酒頼んどき！」

「おっ さすがです折原先輩気が利く！」


「奢らんぞ」


「……
…いや別に奢ってもらいたいとか思ってませんから！！！！！！」

「一瞬時間空いてたぞ奢らせるつもりだったやろ、奢らんぞ」

「ちぇー…」


たわいのない話をしていると、頼んでいた梅酒が来た。
折原さんは生ビールのようだ。


「乾杯！！！！！」

と2人でグラスを鳴らす。


「っぷはー！やっぱ生やな！生！！」

「ええ、梅酒もいいですよ？？」

「梅酒意外に酔うんよなあ、


…さて、本題に入らせてもらおうかね、古池さん。

単刀直入に聞くけど、


”センラ”って人、知ってます？」


予想通りの質問が来た。


「…？？せ、センラ？？ごめんなさい、、しらないです、。。」

「嘘つかんといて、
目、泳いでるよ」




「……知ってます」


「古池さんはリスナー？」


「…どちらかと言えば、そうですかね」


「どちらか…？」


「…ええ。言いませんけど。」


「センラ目当てで営業部(うち)来たん？」


「いえ、たまたまです。これは、本当に」


少し考えて、

「…ならええわ！飲も！」


と言われた。

「…………はい！」

飲み→←違和感…？？

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