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スーパーからの帰り道。軽い方の袋を持たせて
くれて、ちょっときゅんとする。ちょろい。
だって女の子扱い慣れてないもんって言い訳。
朝昼兼用のごはんをささっと済ませたあと、
私の歯ブラシの横に新しく並べられたそうちゃんの
歯ブラシを見て、心の中で同棲かよとツッコんだ。
「明日から平日は普通に大学行くけど、
そうちゃんその間どうするの？」
「んー？ここに居る。」
「そっか。」
そうなるよねー…ちょっと怖いけど。
でもお金はたくさん持ってるみたいだったから、
なんか盗んだりとかはきっと無い、はず。
二人とも黙っていて、静かな空間はだいぶ
居心地が悪いけど、適切な距離、適切な距離と
頭の中で繰り返す。私は課題をやるべくパソコンに
向かった。
時間が経つと、静かにしていたそうちゃんが
隣に来て話しかけてきた。
「おねーさん。」
「どした？」
「お腹すいた。」
「わ、もう7時か。じゃあそろそろ作るね。」
「おれ、なんか手伝う？」
「座ってていいよ。」
「分かった。」
料理するの久々だなー。それに、男の人に
食べさせるのも久々。前は大学の友達に作った
だけだけど、今はちょっと緊張する。
作っていると、そうちゃんがひょこっと顔を
のぞかせた。
「いい匂いする。」
「本当？久々に作るからあんまり自信ないけど。」
「お皿とか出す？」
「うん。あ、そこに入ってる。ありがと。」
ちょっとはりきって味噌汁とサラダも
しっかり作っちゃったもんね。
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作者名：うた | 作成日時：2021年4月8日 23時
