天使になって待ってるね I (ページ22)

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楽しい気持ちで終わりたいのに、寂しい気持ちと
半分半分で、複雑だ。こぼれおちそうな涙を誤魔化すために長風呂した。

「そうちゃんごめん、ゆっくり入りすぎちゃった。」

「のぼせてるのかなって心配しちゃったよ。」

「ちょっと温泉ハマっちゃった。」

「お、いいやん。」

「じゃあ夜ご飯食べいこっか！」

ご飯を食べて、最後にお土産を見たら、
私が考えたプランは終了。

お土産屋さんで、色違いのストラップが目に入った。可愛いな、と手に取ったけど、こんなの持ってたら
余計寂しいかってすぐに思い直して、棚に戻す。

バイト先の分と、友達と～、
お土産を買って、帰路に着く。

お土産を全部持ってくれるそうちゃんに思わず
ため息をつきそうになった。

こらー！もう好きにさせるなー！って
言ってやりたい。

「はー、ただいまー！」

「そうちゃん荷物ありがとね。」

「どーいたしまして！ね、Aちゃん。」

「ん？」

「手出して。」

「手？はい。」

「これあげる、おれとおそろい！」

手に乗せられたのは、さっき見たストラップ。
いつの間に買ってくれたの？

素直に、嬉しい。

「ありがとう…。」

「今日のお礼ね。あとさ、えーと、」

「うん？」

「えっとねー、ん～、」

「もー、どうしたの？」

「Aちゃんのことが好きです、
付き合って、ください。」

「…。」

「なんか言ってよお。おれ恥ずかしいんだけど。」

「ほんとに？」

「もう！こっちの手貸して！おれこんなに
ドキドキしてて、嘘なわけないじゃん！」

「もうやだ～～。」

「え、やなの？」

「ちがう、やじゃない、嬉しい！
びっくりしてるの！…よろしくお願いします。」

21歳、初めて彼氏ができました。

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