顔が熱い理由は ページ20
ーA目線ー
額に何か冷たい物が乗るような感触で目が覚める。
「...ああすまん、起こしたか。まだ寝ていても
大丈夫だぞ」
声がして、それが言う通りにまた目を閉じようとした。
が、すぐに状況を理解し起き上がる。
布団にびちゃ、と音を立てて、濡れた布が
額から落ちた。
「おい無理は__」
「仙、ちゃん.. どうし」
そこまで言って、咳が出る。
朝よりかはマシとは言え、痛む喉からは声が上手く出ない。
手元にあった水を飲もうとするが、
上手く飲む事が出来ない。
すると、
「落ち着け！ほら、ゆっくりで良い」
そう仙ちゃんが背中を優しくさすってくれる。
妾の咳が落ち着いたのが分かると、有無を言わさず
寝させられる。
ごめんね、と謝ると「気にするな」と言い、
先程妾が落とした布を頭に乗せてくれた。
「様子が気になって見に来た。
とりあえず今は体調を治す事に専念しろ。
長引かせて授業に影響させたくは無いだろう？」
頷くと、仙ちゃんは微笑んだ。
...駄目だ、頭がまたぼうっとする。
でも、彼に謝らなくちゃ、と口を動かす。
仙ちゃん、と言うと、どうした？と言って
妾の顔に耳を近づける。
「ごめ、んね、今日..折角誘ってくれた、のに」
「..ああ、その事か。全く気にしていない。」
その答えに、少しキョトンとする。
「本当に？」
「当たり前だろう。...大人しくなっている、とは
聞いていたが、弱気にもなっている様だな...。
また体調が良くなったら行けば良いだろう？
だから、早く治せ。良いな？」
そう言い、妾の頭を撫でる仙ちゃん。
ドッと不安が軽くなった様な気がした。
良かった、良かった、と何度も心の中で思う。
薬を渡され、それを飲む。
「ほら、早く寝ろ。片付けなら私が__」
「仙、ちゃん」
「どうした、水なら」
「寂しい」
口から言葉が勝手に出た言葉に自分でも驚く。
顔から火が出そうだ、自分は一体何を、と頭が
ぐるぐるする。
そんな事を考えていると、妾の横に仙ちゃんが
座る。
すると、妾の左手を布団の中から出し、それを
握った。
「側に居るから、安心しろ」
身体が熱く、ふわふわとする原因は、
きっと熱だけじゃ無い。
「...ありがとう、仙ちゃん」
と笑うと、段々視界が狭くなっていった。
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涼(プロフ) - 続きが読みたいです…、何年でも待ちますから…！（泣） (2022年9月3日 0時) (
レス) @page24 id: 912a8b7391 (このIDを非表示/違反報告)
草餅 - MARIさん» 返信が遅くなり申し訳ありません（ ; ; ） 頑張って更新します！ (2018年1月18日 14時) (レス) id: 0c115415c6 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - 続きが見たいDEATH！（忙しいんですかね） (2018年1月7日 12時) (レス) id: f2fb6e2bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：草餅 | 作成日時：2017年11月1日 11時
