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ーA目線ー


「ありがとうございます紫藤先輩、

助かりました!それにここの代金まで」

「Aで良いわよ。 気にしないで、妾も

気になるやつ見つけれたし… 。今度買いに行くわ。

お茶冷めるわよ」


ありがとうございます、と言ってお茶を飲む鉢屋。

それを横目に団子を口に含む。


食べ終わったタイミングで、鉢屋が話しかけてくる。


「先輩方にはすぐバレるんですよね、変装。

ほら、紫藤... A先輩にもすぐに

バレちゃいましたし」

「そこら辺は一年の差じゃないの?

...というか大体、何で仙ちゃんなのよ」

冷めない内に、とお茶を飲む。



「ああ、それは..



好きなんでしょう、立花先輩のこと」



思わず飲んでいたお茶を吹き出した。


咳き込む妾の背中を鉢屋がさする。


「...そんなに分かり易かった?」

「そんなにあからさまでは無いですよ。

ただ、ふとした瞬間の立花先輩に向ける顔を見て

気づく者は気づくでしょうね」


まさか鉢屋にまで気付かれているとは思わず

取り乱してしまった。


「ああ、口外はしません。

周りに言い振らす様なことでも無いでしょう」

「そうしてくれると助かるわ...」


鉢屋のことだ、そこの心配はしていなかったのだが、

少し安心した。


お茶を飲んだ鉢屋を見て、自分も残っている部分を

飲み干した。


「行きましょうか」、と言うと「はい」と返事を

して鉢屋が立ち上がる。


特に簪以外で買い物の予定は無いようなので、

そのまま学園に帰ることにした。


「..意外と何も言わないのね」


「先輩ですから。 同じ学年の奴なら違ってたかも」


と言って笑う鉢屋を見て、自分も思わず微笑む。

「ありがとうね」と言って鉢屋の頭を撫でると

「またグリグリされるかと思いました」

「どんな流れよそれ」と笑っていると、後ろから

「A」、と聴き慣れた声がし、振り返る。


「仙ちゃん!文次郎も。二人も買い物?」

「ああ、そっちは…鉢屋か」

「こんにちは立花先輩、潮江先輩」

「ああそうだ、A」、と仙ちゃんが何か

小包を懐から出す。

「これは?」

「簪だ。Aが好きそうな柄だったからな。

この間の任務での例だ」

「そんな良いのに! ありがとう、大切にするわ」

と言い、小包を抱きしめた。

二人はまだ寄る所があるといい、手を振り見送った。




「…ああいう所ですか?」


「ああいう所も、よ」

簪を見ると、先程今度買いに行こうと思ったもの

だった。

ご機嫌、からの→←鉢屋



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(プロフ) - 続きが読みたいです…、何年でも待ちますから…!(泣) (2022年9月3日 0時) (レス) @page24 id: 912a8b7391 (このIDを非表示/違反報告)
草餅 - MARIさん» 返信が遅くなり申し訳ありません( ; ; ) 頑張って更新します! (2018年1月18日 14時) (レス) id: 0c115415c6 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - 続きが見たいDEATH!(忙しいんですかね) (2018年1月7日 12時) (レス) id: f2fb6e2bac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:草餅 | 作成日時:2017年11月1日 11時

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