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グクSide
｢あぁ…、すまぬ…。｣
スヒョンは僕を支えながら寝室まで連れて行き、
休ませた。
｢ありがとう。｣
スヒョン｢いえいえ♪ゆっくり休んでね。｣
そうしてスヒョンは研究に戻り、
僕はベットに寝っ転がって、天井を見つめた。
｢はぁ…、そろそろ話さないとな。
1年しか生きられない薬は去年で切れてしまったから…、
今年で…終わりか…。｣
そう思うと、胸がしめつけられて痛くなりそうだった。
｢…でも、代々受け継がれてきた研究は…
もう少しで終わる。後は、スヒョンに…任せよう…。｣
そして、日にちが流れて、
グクの誕生日まであと1ヶ月になった。
グク｢スヒョン、研究の途中で申し訳ないが、
話したい事がある。｣
研究しているスヒョンの所へ歩いて、話しかけた。
スヒョン｢ん？どうしたの？｣
一旦研究を止めて、グクを見つめた。
グク｢…あの、中々言えずにいたが…。
スヒョンは、クローン人間なんだ。｣
スヒョン｢…え？｣
グク｢すまぬ…、ずっと隠してて…。｣
深くお辞儀した。
スヒョン｢クローン…人間…？｣
グク｢そうだ。他の人の細胞をもらって生きてるんだ。
僕も…スヒョンと同じく、クローン人間なんだ。｣
スヒョン｢…え…。｣
スヒョンは、衝撃を受けて、言葉が出てこなかった。
グク｢ごめん…。すぐにでも言いたかったのだが…、
タイミングが…中々つかめなくて…。｣
スヒョン｢…全くもう、ホントに…信じられない。｣
グク｢(あぁ…怒られる…。)｣
目線を合わせずに、心の中でおびえていた。
スヒョン｢…でも、話してくれてありがとう。
やっと…謎が解けた。｣
グク｢え？｣
思わずキョトンとした。
スヒョン｢ずっと…不思議に思ってたんだ。
超能力持ってて、森林の中で暮らしてて、
クローン人間の研究するという生活の事が…
普通の人間と違うんだなって思った。｣
グク｢え？…気づいてたの？｣
スヒョン｢ううん、今言われて気づいたの。
未来旅行に行った時、何となく違和感を感じたんだ。
僕の周りは、ちゃんとした家に住んでて…
他の人と普通に接してる。なのに僕は…、
ここで暮らしてる。なぜ同じく暮らせないんだろう…？
どうして簡単に外の世界へ行けないんだろうって…、
ずっと…考えてたの。｣
グク｢…そうなのか。｣
スヒョン｢やっと…分かって良かった。｣
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作者名：りな | 作成日時：2019年11月16日 1時
