【歌/い/手】 甘々な日を。

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side 志麻

勢い良く開いたドアを見ると皆さん勢揃い。

ドアの音に明らかにびくっと震えたセンラさんを大丈夫とあやして背中をとんとんと叩く。

まだsubdropから抜けきれていないセンラさんを抱きしめたままみんなに事情を掻い摘んで説明する。

「…センラくんSubだったんだ」

そらるさんが呟いてからこちらに寄ってきて俺の隣に座り、センラさんを抱きしめた。

「よく頑張ったね…怖かったでしょ、Glareも強かったみたいだし急にCommand使われて」

手馴れた様子でaftercareをしていくそらるさんに驚きつつそっと場を離れる。

「そらるさんはDomなんやな…」
「志麻くん」
「なん？」
「お疲れ」
うらたさんから背中を軽く叩かれて労われ、少し泣きたくなった。

side そらる
「大丈夫、センラくんはもう大丈夫。今は皆がいるから…」

一定のリズムで背中を叩きつつ「大丈夫」を連呼する。
aftercareは何度かやったことがあるから慣れたものだ。
恐らく志麻さんはSwitchでaftercareに慣れていない。

「センラ、良い子ですか…？」
とろんとしてきた声と目で俺に回答を揺する。

「ん、センラくんはいいこ、よく頑張ったね」

SubSpaceに入ったな、と分かってから思わぬ爆弾が落とされた。

「ふへへ…そらるさん、好きです…」
「え"」

寝てしまって意識を飛ばしたセンラくんを内心動揺しまくりで抱えあげてドア付近にいる皆の元へ行く。

「センラ、寝た？」

坂田がおぶわれているセンラくんの顔をのぞき込む。

「寝てるから今日はこれでお開きにしよう」
「浦島で荷物取りに行ってるから」
「ん、分かった」
「そらるさんの荷物も取ってきます」
「悪いね、ありがとう」

皆が荷物を回収しに行って、多分ついでにスタッフさんには伝えてくれるだろう。
俺の肩に頭を乗っけて眠るセンラくんを姫抱きの形にして持ち直す。

「ふふ、綺麗」

蜂蜜色の髪も、今は隠された同じ色の瞳も、長いまつ毛も白い肌も全部綺麗だ。

好き、は本当に好きと捉えてもいいのか。
俺は恋愛的にセンラくんが好きだけど。

「そらるさーん、車取ってきた」

いつの間にかluzが後ろにいて俺を呼んでた。

「分かった、行く」

センラくんを姫抱っこしたままluzの先導で駐車場まで向かった。

♯♯♯

昨日センラくんが泊まるまってたらしい志麻さんの家にお邪魔してベットに横たえる。

「災難だったなぁ…」

志麻さんが呟いて、そっとセンラくんの髪を撫でた。

「あの、志麻さんってSwitchだったの？」

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