ヘタキャラの反応は…?【2】※現在更新停止中

年越し ※日本さんだけ ※名前呼びしてます ページ8

〔━━━さて、今年も残りわずかとなりました。今から皆さんに来年の抱負をお聞きしていきます！〕

テレビに映る芸能人達が順番に抱負を語っていく。

『...ねぇ菊さん。』

「何ですか？」

『菊さんは、来年の抱負ってあるの？』

彼は、そうですねぇ...、と考える素振りをする。伏し目をして考える艶麗な彼に、思わず魅入ってしまう。...国である彼は人とは違う考えを持っているのだろうか。

「ありますよ。」

彼の声でハッとして、少し体が揺れる。卓上に置かれた湯呑みが揺れ、器用に積み上げられた蜜柑が崩れそうになる。私の様子に少し首を傾げながらも、彼は抱負を語り始めた。

「今年と余り変わりませんが、腰を痛めないように気を付けつつ、貴女を含めこの国の皆さんを支えていきたいですね。」

来年の抱負でも腰の心配をする彼に、思わず口角が上がってしまう。彼は、そんな私に呆れた様子で、少しユーモアがある方が気楽でいいでしょう...、と言っていた。

〔━さぁ!残り10秒です！10、9、8、..〕

番組の司会のカウントダウンが始まると、菊さんは思い出したかのように急いで立ち上がった。私も急いで炬燵から出て、飛ぶ準備をした。

〔7、6..〕

(本当に終わっちゃうんだなぁ..。)

少し寂しくなってくる。隣に居る彼に目を向けると、思わず目を見開く。表情こそ普段と変わりはないが、彼の瞳に少しだけ明かりが灯っていた。

(あぁ、菊さんも期待しているんだ。新しい年に。)

〔..5..〕



ねぇ 菊さん



〔..4..〕



私も



〔..3..〕



この国を



〔..2..〕



貴方を



〔..1..!〕



支えてていきますね



クラッカーの音と一緒に私と菊さんは宙に飛んだ。



トンっ

「...りんさん。」

『..どうしました？菊さん。」

「あけましておめでとうございます、今年も宜しくお願いしますね。」

『...ふふっ、こちらこそ宜しくお願いします！』

新年の挨拶を交わした後、私達は、炬燵に戻り少しぬるくなったお茶を飲んで、番組の続きを楽しんだ。

おまけ

『...あの大丈夫ですか？』

「大丈夫じゃないです。」

即答で返してきたのは、自分の布団の上で蹲る菊さんだ。どうやら昨晩のジャンプで腰を痛めたらしい。

『早速抱負を守れてないじゃないですか｡』

「あの時は大丈夫だと思ってたんです..｡」

悔しそうに言う菊さんが少し可哀想に思えてきたので、近いうちに腰用のサポーターを贈ろうと思う。

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これだけはやりたかった。

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