妖剣と亡霊剣士 ページ24
「さぁ出てきたまえ!」
ピカッ
ケータ「眩しっ!」
妖術師が出現させたのは、彼の身長分くらいはありそうな細長い光
その光を彼が掴んだことで何かの入り口かのように続々と誰かが出てきた。
「黄泉!
本当にここにいるのか!?」
ケータ「大ガマ!?」
まず最初に出てきたのは本家軍大将蛙の大妖怪大ガマ
かつて黄泉姫が初恋に落ちた相手としてもケータ達は記憶していた。
「大ガマ貴様っ!
吾輩を押し退けるでない!」
ケータ「土蜘蛛!」
続いて現れたのは元祖軍大将にして蜘蛛の大妖怪土蜘蛛
彼は黄泉姫の教師として彼女が大恩を抱いていた相手だ。
「チョウ!
話通りに黄泉はいるんでしょうね?」
ケータ「サイコウ蝶!」
次に現れたのは黒い翅が特徴的な陽気な妖怪サイコウ蝶
彼女はかつて黄泉姫が心を許し友とした存在だ。
「姫!兄上!おられるのか!?無事か!?」
ケータ「ゲンマ将軍!」
モルガン「なっ!
何故我が玉座前に妖怪がわらわらとおるのだ!
行け黄泉王! 妖怪達を蹴散らせ!」
『はっ!』
ヒュンッ
ケータ「あ、危ないっ!」
ガキンッ!
ケータは黄泉王の進撃に気づいているのかわからない妖怪達の前に出て止めようかと立ち上がったがその必要はなかった。
彼女の剣を容易く止められる剣士がきたのだ。
ムラマサ「フンッ、なんだその太刀筋は」
『貴様っ!』
ケータ「むらまさ!」
彼女の死を十年前に看取った亡霊剣士が凶行に走る一歩手前の彼女を止めたのだ。
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作者名:ロンヌ | 作成日時:2018年6月20日 17時