宣言 ページ21
ケータ「な、なんなのコレ…
黄泉さんがいなくなったら妖魔界を攻めるってこと!?」
モルガン「えぇ。
私からこの子を奪ってしまうのなら…
私はこのアヴァロンを破壊してでも取り返す。
貴方達人間や妖怪が奪うのなら…
現世全ての土地を壊す!」
そうモルガンが言い放った後、大声に驚いたのかゆっくりと黄泉王が目を開いた。
ジバニャン「お前一人のためだけにエミちゃんとケータの暮らす世界が壊されるのを許すわけにはいかないニャン!」
ウィスパー「その通りです!
大体貴方が黄泉王さんに行ったのはただの脅迫です!!
そんなもの彼女が実際に認めているはずがございません!」
ケータ「そうだよ!
黄泉王さんの記憶を返して!」
モルガン「何を馬鹿なことを。
十年前、忘却の粉はかけ終えた。
娘が記憶を取り戻すことはない。」
ゲンスイ「姫よ!
名前だけでいいから思い出してくれ!
我が名黄泉ゲンスイと妻 陽姫の名を合わせた素晴らしき名を!!
お主の名前は黄泉姫だ!」
この発言に怒りを示したのは女王モルガンではなく娘の黄泉王だった。
『…何を言う?
私の名は黄泉王』
ヒュンッ
グサッ
ゲンスイ「ぐあっ!」
忘却の粉のせいで剣を突き刺した相手が父親だという認識がない彼女は彼に容赦なく傷を与えた。
ケータ「黄泉ゲンスイ!」
ジバニャン「お父さんに向かってやめるニャ!黄泉ちゃん!」ドッ
黄泉ゲンスイ目掛けて剣を突き刺した黄泉王。
そんな彼女の凶行を止めるべく飛びかかったジバニャンだが彼も黄泉王の左手で容易く振り払われてしまった。
ケータ「ジバニャン!」
ジバニャン「オレっちのことより…黄泉ゲンスイの方を見てやるニャン…!」
ケータ「ジバニャン…」
ズバッ
ゲンスイ「がはっ!」
ケータ「黄泉ゲンス……イ…!?」
ケータは驚いた。
いいや、先程から驚くことはたくさんあったがケータが気づいてしまったのはあるべきものがないこと。
それは今しがた実の娘に斬られた彼もだった。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ロンヌ | 作成日時:2018年6月20日 17時