四十三輪 ページ43
毛利「旧約聖書伝導の書 第八章より
…罪びとで百度悪をなして、なお長生きするものがあるけれども、神をかしこみ、み前に恐れをいだく者には幸福があることを、わたしは知っている」
神に逆らうな敬え…と
まるで古代ギリシャの世界観だな
毛利「しかし悪人には幸福がない
またその命は影のようであって長くは続かない」
禅田「な…何
この祈り文句…」
祭沢「ヤな感じだな」
月読「ほんと…
それにここに添えてある花
黒薔薇なんて不吉…」
確かに食事の際に添えられる花の色ではない
青色ほどではないが食欲減退色を添える理由なんてあるのだろうか?
毛利「それでは皆様
クロッシュをお取りください」
金「…ったく
何考えてやがんだ ローゼンクロイツって奴ぁ」
全くもってその通りである。
食事前に断罪の詩を読ませるなんて
それでも食事が楽しみではあるのは私以外の招待客の方々も同じだったので、蓋の丸い先端を握って、蓋を持ち上げた。
まず蓋を開けて外に飛び出してきたのは溢れんばかりの黒薔薇
だがそれ以上に異常なものが一つ
『いやあぁっ!』
金「うわあああ!!」
八重姫「きゃああ!」
祭沢「うっ!」
ルフェ「な…
こ…これは…」
禅田「う…うっそ…!!
す…皇さん!?」
春風「こ…こいつは……
まさか……!」
まるで料理のように皿の上に並べられていたのはバラバラに切り刻まれた無残な男の死体だった。
途端、思い出したのは半年前のこと
愛する父が愛していた人によって無残な姿に変えられ、捻れた操り人形のように変えられたという報告
解体された遺体というのは先週にも見つかったらきいのだが、その時は心優しい友人によって私の視界に入らないよう配慮がなされた。
だがしかし今回は違った。
夕食だと思って開いたものの中にバラバラ死体が入っていたなんて夢にも思っていなかった。
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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年8月25日 16時