三十三輪 ページ33
違和感…か
それならローゼンクロイツを名乗る人物が現れていない方がかなり気になるのだが
小金井「おっと！」
「きゃっ…！」
私が悶々と考えているとさっき酔っ払っていた小金井さんが右手に持っていたワイングラスを落として割り、中身を溢してしまった。
「ちょっと！着物に掛かったらどうするの！
この振り袖は私がデザインした加賀友禅で300万円もするものですよ…！！
…っ！？」
小金井「っ！？」
「ま、まぁ 何ともなかったらいいけど…」
小金井「し 失礼…」
ん？
この派手な着物の女性と酔っ払いの小金井さんは知り合いなのか？
『あの…
お姉さんはどちら様ですか？』
「えっ…
あ、あぁ 私は織物師の禅田 みるくよ
あなた高校生ぐらいなのにどうしてここに？」
『実は私宛に青い薔薇付きの招待状が送られてきたんですよ』
禅田「えっ…」
「高校生の朝雲さんだけではありませんよ」
『あっ
春風弁護士！』
禅田「べ、弁護士！？」
春風「遅くなってすみません
私 都内で弁護士事務所を経営しております弁護士の春風 香葵と申します
皆様ほど薔薇に詳しくはありませんが本日は娘と共に青薔薇の披露会にやって参りました」
ﾙﾌｪ「私が娘の春風 ルフェです
よろしくお願いします」
金「は、春風さん！？」
美雪「お父さんが弁護士さんだなんて…！」
春風「何かしらの法的トラブルに遭われましたら何なりと私にお申し付けくださいませ」
法的トラブル…という言葉を聞いた途端、何人かの顔色が悪くなったのを私は見逃さなかった。
だが顔色が悪くなったメンバーの中にお姉ちゃんがいたのは何故だろう
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作者名：ロンヌ | 作成日時：2022年8月25日 16時
