十四輪 ページ14
ルフェ「先生が何故ここに…?」
白樹「あたしはここで開かれる青薔薇の披露会に招かれたのよ」
『先生もですか?』
白樹「朝雲さんも招かれたの?」
『え、えぇ』
実は母親の命がかかっているから来ざるを得なくなったとはとても言えなかった。
春風「ルフェ
こちらの女性は君の学校の先生なのかい?」
白樹「はじめまして
あたしは不動高校生物教師の白樹紅音と申します」
春風「ほぅ
不動高校の先生でしたか!
今後ともルフェがお世話になりますがよろしくお願いいたします」
白樹「い、いえ こちらこそ」
『まさか高校の先生とこんな山奥で出会うとは…』
白樹「あたしも驚いたわ
こんな山奥で生徒2人と親御さんに出会うなんて…」
皆がそれぞれ今この場で抱いた感想を言い合っているとバスとは違う排ガスの音が聞こえてきた。
排ガスの音はバス停近くで立っていた私たちの近くで止まり、今度は車の扉を開ける音が聞こえてきた。
「こんにちは
私“館”の主人にお客様のお世話を申し付けられております
毛利と申します」
白樹「こ、こんにちは」
車を運転していたのは初老の紳士然とした人物
毛利「お客様のご要望は可能な限り聞けと言われておりますので館にご案内いたします」
『ありがとうございます』
毛利さんのご厚意により、私達4人は薔薇十字館まで車で送ってもらえることになった。
セカンドシートに私と白樹先生が乗り、サードシートに春風弁護士とルフェちゃんが乗ることになった。
ちなみにルフェちゃんのお父さんが招待状をもらっていたそうだが、その様子をルフェちゃんに見られていたらしく、ルフェちゃんが青薔薇に興味があるとのことなので連れて来たとのこと
毛利さん曰く大事なお客様の娘さんということで主人も許可を出しているらしい。
妙なところで寛容な館の主人は何の意図があって私にあんな脅迫めいた招待状を送りつけてきたのか…
私が見殺しにしてしまった誰かが私に復讐しに来ているのか…
分からない
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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年8月25日 16時