八話 ページ8
『ここか…』
「結構な山の中にあるのね」
バスに乗ること15分
石塊旅館前と書かれた停留所に私と母は降りた。
そして停留所からすぐの場所に赤色の煉瓦で作られた、山の中に建てるは少し不釣り合いと言ってふさわしい派手な外観の旅館が見えた。
旅館を見て少し呆けてると、何のかが旅館の玄関の扉を開けて、私達の前まで近づいてきた。
『あなたは…？』
「ようこそおいでくださいました
私 当旅館の主人アーサー様に代わりまして旅館の管理をさせていただきます紫水 清華と申します」
「せ、清華さん！？」
「まさかアイリーンさん！？
なんと…！
本当にお変わりなく美しい…」
『ママ知り合い？』
「ママの女優時代に何度か美味しい料理を差し入れてくれた先輩女優なのよ」
「女優だなんて…
もう昔の話ですわ」
ママの女優時代と言えば今から17年くらい前のことか…
ママが女優を辞めたのはほぼ私のせいでもあるんだけど…
そのママの女優時代を知っている人と会うのは少し気まずい……
「そちらのお嬢様はアイリーンさんの娘さんですか？」
『は、はい！
朝雲 Aと申します！』
でも隠そうにも色合いとか似過ぎているからバレるんだけどね。
「まぁやっぱり！
アイリーンさんに似てとっても華やかで可愛らしいところがそっくりですもの！」
『あ…ありがとうございます…』
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60歳
元女優兼石塊旅館管理人
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作者名：ロンヌ | 作成日時：2022年7月17日 0時
