見習い奇術師の事件簿【万聖節殺人事件】 (ページ48)

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四十八話ページ48

『ノエルちゃ…

あれ？

ノエルちゃんもいない…？』

「朝雲さん？」

『！

あ、花聯先生…』

2つある内のベッドどちらにもノエルちゃんのいない部屋に驚いて呆然と立ち尽くしている私の意識を目覚めさせるかの様に花聯先生が呼びかけてくれたおかげで私は現実世界に帰ってきたかの様な感覚になった。

花聯「ど、どうしたの？

あなたが何故ノエルちゃんの部屋に？」

『じ、実はノエルちゃんだけじゃなくて紫陽さんが見つからないんですよ』

花聯「え？

紫陽さんも？」

『はい

花聯先生

ノエルちゃんか紫陽さん、どちらかだけでも見ていませんか？』

花聯「え、えーっと

そ、そうねぇ

紫陽さんは見ていないけど、ノエルちゃんならトイレに行ったのかもしれないわ

あの子頑張って昨日カフェインの強いコーヒーを飲んだから夜目が覚めておトイレに行ったのかも」

『そ、そういえばそうでしたね』

花聯「ところでどうしてあなたが鍵を？

確か昨晩あなたのお母様にその鍵束は渡っていたはず…」

『実は昨日鍵をかけなかった紫陽さんの部屋で悲鳴と壁を叩く音が聞こえるという少しの異常を美雪ちゃんが聞き届けて、そして空いているはずの鍵がかかっていて、鍵を持ったお母さんを慌てて起こして、鍵を開けたら7分の間に紫陽さんはいなくなっていたんですよ』

花聯「そうだったの…

あれ？

でもお母さんは？」

『お母さんは金田一君を起こしています

多分そろそろ起きてくれると思うんですけど…』

金「朝雲さん！

キッチンにも正雪さんのところにも紫陽さんがいない！」

『金田一君！

やっと起きたのね！』

金「ご、ごめん

アイリーンさんに引っ叩かれてやっと起きたんだ

あ、花聯先生も起きていたんですね！

花聯先生は見てないんですか？」

花聯「いいえまだ…」

美雪「Aちゃん！

紫水さん起こしてきたよ！」

『美雪ちゃん！

紫水さん！

花川さんとルフェちゃんまで！』

美雪「花川さんはトイレに行った帰りだったところで出会って、春風さんは花川さんが起こしてくれたわ！」

『そ、そっちの西側には紫陽さんいなかったの？』

紫水「いえ、見ていませんが…」

『花川さんトイレの方で誰かが使っている様な音はなかった？』

花川「いえ何も…」

花聯「外は…？」

『！』

花川「もしや昨晩の紫陽さんの言い方からして…

温かい室内ではなく外にずっといた可能性もあるのですか？」