四十七話 ページ47
アイリーン「うるっさいのよ!
って、A?」
『やーっと起きてくれた…』
アイリーン「なんであなたがあんなこと…」
『大変なの!
美雪ちゃんの部屋より北の方向で誰かの悲鳴と、紫陽さんの部屋から美雪ちゃんの部屋を叩く音が聞こえたのよ!
ママ早くきて!』
アイリーン「ええっ?
で、でもママ昨日紫陽さんの部屋の鍵閉めなかったから紫陽さんの部屋の鍵はかかってるはずなんじゃ…」
『その鍵がかかってて中の様子が見えないのよ!』
アイリーン「ええっ!?
そ、それじゃあ紫陽さんの部屋で何かが起こっているってこと?」
『わからないけど、
とにかく急いで!紫陽さんの部屋の様子を鍵開けて見たほうがいい気がするの!』
アイリーン「わかったわ!」
ランプぐらいしか明かりがなく、少し薄気味悪い中私達は一番北側の紫陽さんの部屋まで走った。
そして部屋に着いた時、母がドア越しから大きな声で紫陽さん、紫陽さんと呼びかけたが、部屋の中にいる側からすると、声よりも扉を叩く衝撃音の方に反応すると伝えた。
それよりと有効的な鍵があるので結局そちらを使って紫陽さんの無事を確かめることになったのだが…
『暑っ!
って…いない!?』
アイリーン「美雪ちゃんの幻聴だったんじゃ…」
『まさか!
あの焦り様は只事じゃなかったよ!
今の時刻は2時7分
私が美雪ちゃんの呼び出しに気付いたのが2時ちょうどだったからこの7分くらいなら十分どこかに紫陽さんを運び出せるよ』
アイリーン「でもこの旅館の部屋の窓は鉄格子みたいでとても人1人を外に放り出せる様なゆとりはないわ」
『え?
あっ!
じゃ、じゃあ全員の部屋を確かめようよ!
本来なら不法侵入だけど、数分前にはいたはずの紫陽さんがいなくなったのを調べるんだからやむを得ないよ!
まずは美雪ちゃんの部屋近くの金田一君から!
金田一君美雪ちゃんの部屋の左隣の部屋にいるから!』
アイリーン「そ、そうね」
そしてひとまずは紫陽さんの騒ぎがあった部屋を離れて、何か荒らされたりしないよう、ママは鍵をかけた。
そして次にママが金田一君のいる部屋の鍵を開けた時、まだ金田一君は寝ていた。
金田一君は数回揺すっても起きそうになかったので後はママに任せて、ママから鍵を預かり、ノエルちゃんの部屋に向かうことになった。
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年7月17日 0時