四十四話 ページ44
金田一君が本当に眠そうなのが心配ながらも彼を引き連れ、私達は大広間に戻った。
私達が戻った頃には皆が自室に戻る準備を終えていた。
そして私達が帰ってきたのを確認した清華さんがこう言った。
清華「この時間には山道を降りて駅まで戻るバスが来ないので今夜はそれぞれに渡した見取り図に記された部屋に泊まってくださいませ
一応互いの合意のある部屋の交換等は許されております。
そして西側の部屋の鍵と玄関を閉めるマスターキーは私 紫水 清華が、東側の部屋の鍵と玄関を閉めるマスターキーは朝雲 アイリーンさんに託しますので何か非常事態が起きましたら、私かアイリーンさんをお呼びくださいませ」
ほぅ、私のママが鍵係とは…
清華「見取り図に記された直線と開くドアのマークが交わった部屋は外側から鍵をかけることで安全性を約束されます。
もちろん内側からの開け閉めは自由です。
そしてどの鍵とドアが一致するかドアと鍵にそれぞれ数字が書かれていますので、それが一致する鍵を使えば戸締りをすることができます。」
宮島「へぇ…
鍵に数字を書くことはよくあるけどドアにまで数字書いてるんだ。
この館のご主人は面白いことするねぇ」
清華「そしてそのご主人様曰く、鍵もなく、番号も書かれていないドアはそもそも開かない、ただのインテリアらしいので無視してよいとのことです」
花川「開かない扉がインテリアとは…」
春風「お金持ちらしい遊びね」
そもそもこの「ロ」の字型っぽい作りの旅館を作ったことが謎なんだよな…
清華「それではアイリーンさん
東の方の戸締りはよろしくお願いします」
ｱｲﾘｰﾝ「任せてください！」
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作者名：ロンヌ | 作成日時：2022年7月17日 0時
