三十二話 ページ32
シャーベットが入っていたグラスと鯵のムニエルが乗っていた皿を紫陽さんに回収してもらった後、私達は肉料理、アントレが来るのを待つことになった。
私は金田一君達のテーブルに乗った炊飯器の中のお米を食べていないので口の中が少し冷たい。
そのため、温かい料理が恋しくなっている。
一応、4つあるテーブル全てにお茶のポットがあるのだが、生温いうーろんちゃなので口の中を温めるには少し物足りない。
さっきまでは緊張感のない金田一君に呆れのような感情を抱いていた私だが、食が楽しくなるとつい気が緩むのは当たり前だな、と感じるようになった。
紫陽「皆さまお待たせいたしました。
アントレのチーズハンバーグです」
金「おおっハンバーグ!
やったぜぇ!!」
そういえば極門塾の勉強合宿でもハンバーグのような濃いものを切望していたな〜と懐かしい記憶が蘇る。
そして今回のチーズハンバーグは、1番最初の時と同じようにクロッシュ付きの皿に乗せられていた。
ノエル「わぁ美味しそう!
チーズがとろとろですわ!
いただきま〜す!」
そして蕩けるようなドロッとしたチーズはノエルちゃんの好物と
自分の手前にいるノエルちゃんと左隣の金田一君にとって今のところ晩餐会で出された食事の中で1番美味しいらしい。
私もステーキナイフでハンバーグに切れ込みを入れる。
すると、ノエルちゃんが言っていた通り、切れ込みを入れたハンバーグの中からドロリとしたチーズが溢れ出てきた。
金「ん〜〜美味かった〜〜!
紫陽さんは食の神様だ〜!」
食べ終わるの本当に早いなぁ…
紫陽「ははっ
本当に君は何でも褒めてくれるね
ありがとう」
金「いや〜
あれ?
紫陽さんは食べないんですか?」
『…?』
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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年7月17日 0時