見習い奇術師の事件簿【万聖節殺人事件】 (ページ3)

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三話ページ3

『村上君！』

村上「朝雲さん！安曇野さん！」

もはや隣のクラスの様子を確かめるときに恒例となっているのが村上へ話しかけることである。

普段の朝礼よりかなり騒がしかった金田一君のクラスが気になった。

『朝礼の時かなり騒がしかったけど何かあったの？』

村上「うちのクラスにまた転校生が来たんだ」

『またか…』

琴音「今度は一体どんな子？」

村上「今日来た子は朝雲さんと似たような感じの外国人だよ」

『えっ！

外国人！？』

まぁ私は厳密に言うと血筋だけが日本人じゃないんだけどね

『どこの国から来た人なの？』

村上「クロアチアだってさ」

『クロアチア…

あまり知らない国だな…』

琴音「私も…」

村上「まぁでも春風さんは日本のことかなり好きだって言ってたんだ」

『え？

そうなの？』

村上「なんでも自分が暮らしてた国の独立をいち早く認めてくれた日本には感謝してるらしい」

『そうだったんだ…！

あ、そういえば転校生の子ってお名前はなんと言うの？』

村上「えーと」

美雪「春風ルフェさんよ」

『美雪ちゃん！

それにしてもルフェ…か

え？

もしかして

ル・フェって名前は

古代英語で「妖精」を意味する言葉から…？』

美雪「えっ？

ま、まさか…

自分の子どもに妖精を意味する名前をつけるなんて…

それに彼女はクロアチア人らしいし…」

『まぁ普通に考えて子どもに妖精を意味する名前なんてつけないか…』

美雪「Aちゃんも春風さん見る？」

『いや、いいよ

今絶賛話しかけられてる最中みたいだし…

私は昼休みにでも話しかけてみるよ』

そう、美雪ちゃんたちのクラスの中心部にできている人だかりこそ転校生の春風さんに話しかけている人達なのだ。

しかもかなり人が多いようで中心にいるはずの春風さんが見えない。

なんだか私が転校してきた初日を見ているようで親近感がある。

そして美雪ちゃんといつも一緒にいるはずの彼がいない。

『あの～美雪ちゃん

金田一君は？』

美雪「Aちゃんの言う絶賛話しかけの最中よ

まったくもう…

美人の外国人転校生が来ているって噂聞いただけで今日の授業全部出席する！なんて…」

『あはは…』