33話 ページ34
初日の授業を受け終えた翌日
『いと怪し…』
思わず古文の単語で1番使いやすい単語を組み合わせた感想が漏れてしまった。
極門塾に高遠さんがやってきた。
たがしかし格好があまりにも怪しすぎる。
顔のほとんど全てが隠れる白いゴムマスクって…
しかも近くにいた文系の生徒から聞いたら高遠さんこと、赤尾先生は顔に事故かなにかでヤケドを負ったからゴムマスクをしているとのこと。
そう言われれば最もらしい理由ではあるけれども…
大丈夫か?
最初のターゲット殺しで真っ先に疑われそう…
『高遠さんなんであんな怪しい格好してるの?』
「おや、見ていましたか」
夕食中、私はあの怪しすぎる変装について話す。
『私の変装には鬘とカラーコンタクトという割と真っ当な変装道具を与えてくれたのに何故にあなたがあんなお粗末な変装を…』
「まぁあのゴムマスクには少々思い入れがありまして…」
『思い入れ?』
こう話す高遠さんの顔は少し楽しいことを思い出しているみたいでなんだか新鮮だった。
「あのゴムマスクを使ったのは何も今日が初めてではないのですよ」
『あのゴムマスクで何回か変装してたってことか…』
「その時は都津根 毬夫と名乗っていましたね」
『とつね……まりお…
まりお……
マリオネット!?』
「気づくのが早いですね」
『一見聞いただけなら変な名前としか聞こえないけど…名字があまりにも偽名感が強いわ』
「その点
私があなたにつけた偽名はあり得そうな名前でしょう?」
『そうね』
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高遠さんがとある協力者から借りている家の間取り
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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年7月4日 23時