金色夜叉と傀儡師 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:3,781 hit

19話ページ20

『ん？』

朝、高遠さんが用事があると言ってこの屋敷を後にしてから数時間後

時刻は夜の7時

まだ空は明るいが、この数分後には薄暗くなる時間帯である。

扉を開ける音が聞こえたので、広げていた辞書を閉じ、扉のある方向に向かう。

『おかえりなさい高遠さ…

な、何かいいことありました？』

私がこう言うと少し驚いたように目を見開いた後、何か企みが成功したかのような笑みでこう言った。

「ちょうどいい殺人自動人形(さつじんオートマタ)を見つけたんですよ」

『さつじん……オートマタ？』

中々面白い名前を考えれるんだなぁ〜

ん？

でも確か傀儡師って人形を操る人のことだよね？

つまりはその自動人形(オートマタ)を操るのが高遠さんってことか

「そしてその彼らが明日この家にやって来ます」

『え』

「日本語の練習だと思って適度に対応してください」

『んなっ

…わかりましたよ』

「物分かりがよくて助かります」

『？』

彼が笑顔で言った言葉が日本語だったのでその場で真意がわからなかったのだが、彼の表情から察するに悪いことを言われたのでは無いことだけはわかった。

「さて…

時間が時間ですし簡単な夕食を作りましょう」

『あ、待ってください高遠さん』

「なんです？」

『料理くらい私がやります！』