検索窓
今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:3,786 hit

1話 ページ1

いっそのこと楽になりたかった。



だから雨の夜、雨風凌げる建物を飛び出して裏山に入った。






故郷で死にかけていた私を助けてくれた2人は、私を助けてすぐ命を落とした。




その人達だけじゃない。




私を助けて死んだ人は2人だけじゃない。




だけど…



彼らの仇討ちを果たさずに死ぬのは嫌だ。




せっかく母と父の仇が逃げのびてきているはずのこの国に来たのに…



助けてなんて今更言いたくない。



助けてくれる人なんていない。



どうせまた少し前と同じになるだけ。



また1人で生きのびればいい。



だけどこの国は私の故郷ほど荒れ果ててはいない。


故郷の言語は通じないし、もう一つの話せる言語を理解してくれる人が現れるかどうかも怪しい。





ならば…


ならば……



「死ぬ前にしなくてはならないことがあるのではないですか?


お嬢さん」


『……え……』



ナイフを持った私の左手を握り返したた手は生きている人間のもののはずなのにどこか冷たい。



『あなたは…


だれ?』




「私の名前は〔地獄の傀儡師〕






この世で無念の死を遂げた〔死者〕の声を聞く




地獄の使者ですよ」

2話→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 4.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年7月4日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。