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32話 ページ33

午後7時30分
1階食堂



授業を終えた私達は1階で食事を取っていた。


なんだか今日は午後の間に奇妙なことが起きている気がする。



気のせいだと割り切った方がいいのだろうか。



そう思っている中、何やら不満げな表情の厳島先生が食堂に現れた。


厳島「まったく どこ行ったのよ?鯨木君は!」



『…厳島先生ってなんだかんだ面倒見いいよね。』


清子「え゛っ?

そうかな…?


気のせいじゃない?」


近くにいた清子ちゃんに聞いてみるとあまり良い反応は返ってこなかった。


そして厳島先生曰く、彼は個室にも3階にもいないらしい。




いよいよおかしなことになっていないか?


そう思っていたのは私だけじゃないようで、



中屋敷「厳島先生!

明日になったらちゃんと捜した方がいいんじゃないですか?」



(さっすが大正義委員長こと中屋敷君!


そこにシビれる!あこがれるゥ!)



厳島「___そうね…


「月光荘」の氏家先生の携帯に後で電話してみるわ」



そしてその大正義委員長の訴えは、あの堅物先生の心すら変えてしまったのだ。



『委員長最強っ!』


清子「Aちゃん何言ってるの?」



清子ちゃんからは大分不審なものを見る目で見られた気がするが気にしない。


…気にしない。




夕食を食べ終わった私達は昨日のように3コマの授業を受け、ヘトヘトになった体をシャワー室で癒した。




昨日は私とゆりちゃんの交友関係の話題で楽しい空間になっていたシャワー室だが今日はものすごく静かだ。


なにせ、昨日までいたはずの友達が1人、数時間は姿を見せていないから。



そのせいで気まずい空気が流れ、私達は一言も喋らずシャワー室を後にした。



何故か胸騒ぎがする。



これから私の心が狂ってしまうのではないかと起こってすらいない事に対する恐怖がある。





どうか今日の夜も昨日の夜のように平穏でありますよつに。






だがそんな願いは散々な形で打ち砕かれた。

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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年6月15日 15時

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