30話 ページ31
金「…なぁ草太！」
村上「ん！？
なんだよ金田一？」
金「あの時 式部って子が自分たちの周りで「2人」死んだって言ってたよな
そのうちのひとりは塾で死んだ茂呂井だろ？
じゃあもうひとりは…？」
こう聞くとこの塾呪われてるな…
村上「藍野修治だよ」
金「「あいの」…？」
村上「藍野は施設出身の通信制高校の生徒で工場で働きながら塾にも通ってたんだ。」
『えぇっ！？な、何そのスーパーマン！
本当に実在したの！？』
金「工場で働きながら塾に！？」
秀央高校に通ってたら明智さんの再来って言われてたかもしれない！
村上「あいつはスゲー優秀で前向きだったから
そこまでできたんだろうな…」
『…逆境が人の生きる力に良いものばかりを与えたってかんじだね。』
村上「朝雲さんの言う通りだよ。
でも 藍野には、その生きることを脅かす致命的な持病があってさ…」
『そんな…(英雄アキレウスの踵みたいなものか？
治さずに死ぬまで向き合わないといけないという…)』
金「…じゃあその藍野ってヤツは…
その持病が悪化して……！？」
村上「運がなかったんだよ…あいつは…」
天才の芽が病気のせいで殺められてしまうなんて…
この世界は無情すぎる。
金「……てか今更気づいたけど
朝雲さんの髪の毛ってめっちゃ長くてふわふわしてるよな」
『え？(な、何故に今私の髪の話を？)
そ、そうかな？』
金「だって頭のてっぺんで結んで腰の下あたりまで長さがあるってことは相当な長さだぜ」
村上「たしかに」
『長すぎでうねった髪の毛って変かな？
ちょっと切りたいな〜って思ってはいたけど…』
金「わ〜〜っ待って早まらないで〜！！」
『ええっ！？』
村上「そ、その長さも髪質もいいと思うよ！なっ金田一！」
金「あったりめーよ！
でも俺的にはその長い髪の毛がバッサリ短くなっちゃったら物悲しいな〜って」
『なるほど！
たしかに長い髪の毛ならたくさんアレンジできて楽しいからまだ切らないでおこうかな
ありがとう2人とも！』
金「！
よ、よかった思い直してくれた…」
もしかして金田一君、暗い話から気分転換したくなってこんな突拍子もないことを話題にしたのかな？
厳島「金田一君達！
貴方達も自習に戻りなさい！」
『「「は、はーい」」』
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作者名：ロンヌ | 作成日時：2022年6月15日 15時
