23話 ページ24
食後は数回授業を受け、日付が変わりそうな1時間前にようやく3階のシャワー室に入ってシャワーを浴びることができた。
秋子「そういえばAちゃんって本当に彼氏いないの?」
『へっ!?秋子ちゃんまで!?
い、いないいない!いないから!』
絵波「え〜なんかつまらないな〜」
『そう言うゆりちゃんこそ、あのヤンキー君こと鯨木君との間に浮ついた話とかはないの?』
絵波「なっ、ないない!
鯨木君とはただ気が合うだけ!」
(あの鯨木君と話があうとは…)
式部「それにしても…
Aちゃんの髪の毛と目の色って綺麗よね」
『えっ?あ、ありがとう!
お母さん譲りの色でとっても好きなの』
そう、私は母との血のつながりを分かりやすく示すこの色が好き。
目の色は…
この色のせいで小さい頃、母のファンを名乗る変な人に絡まれたからあんまり好きじゃない。
あの時は私が通ってた秀央高校の制服を着たお兄ちゃんが助けてくれてことなきを得たけど。
式部「あとでさ、ヘアアレンジしてみてもいい?
Aちゃんの髪の長さならなんでもできると思うの」
『もちろん!』
授業で集中した後にこうやって盛り上がれるのって楽しい!
そしてシャワーを終えた後脱衣室で式部さんと秋子ちゃんに髪の毛をいじられ自分の色々な髪型を見ることになった。
ツインテールにサイドテールに三つ編みにツーサイドアップにポニーテール
『私、このポニーテール好き!』
式部「あら本当?」
『うん!ありがとう!』
式部「あ、あの…」
『ん?』
式部「私も秋子と絵波さんみたいに下の名前の清子って呼んでほしいわ…」
『(式部さんがデレてる!?)
いいよ!清子ちゃん!』
式部「!
ありがとう」
今更だけど清子ってすごくいい名前だよね。
そして私達はそれぞれ個室に戻った。
私は個室の中で実は隠し持ってきた携帯を取り出しメール作成画面を開いた。
『ママへ
獄問塾での合宿一日目は順調です。
英語の先生がやたらと発音がよくて多分本物の英語圏に住んでいた人っぽかったよ。
可愛いお友達ができました…っと
送信!』
12時近い夜中に送ったメールをママが見てくれるかどうかなんてわからないけど…
__
___
_____ガチャ
スッ
「Good night
little marionette」
朝雲Aの部屋の扉を開けた人物は、寝静まっている彼女の枕元に白い銀梅花を置いた。
22人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年6月15日 15時