クルルの妹さん［6］ (ページ12)

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11話ページ12

「Aちゃん結婚おめでとう！」

「あんなに小さかった子がねぇ～～」

『あはは…ありがとうございます皆様』

これまで私と関わってきた友達、ご婦人方、お父様のご友人が沢山集まって宴を開いていた。

この宴が終わってしまったら私は二度と家には帰ってこれない。

？「おや君が花嫁か」

『は、はい』

宴が中盤に差し掛かった頃だった。

大人達の中には右も左も分からない程泥酔したもの達が増えてきた。

？「どれ、

顔を見せなさい」

『え、えっ！？

ちよ、ちょっとやめてください！』

異常なまでに酒臭い大男が私のヴェールを上げようとしてきた。

このヴェールだけは取られては困る。

このヴェールは花婿が取り、顔を見るためだけにあるようなもの、もしこんなにも大勢の人がいる前で晒されてしまったら…

？「おい親父！みっともねぇからやめろよ！！」

「そうだそうだー！！

アテナイのお偉方だかなんだか知らねえが酒臭え手でAちゃんに触れるんじゃねぇ！！」

「ひっこめー！！」

？「なんだこの野蛮な連中は！」

？「すまなかった花嫁さん

親父がこんな酔っちまうとは思わなくて…

もっと近づけさせないようにするべきだった」

『……予期せぬ事態だったのですね？』

「すまない……父のような大男は怖かったはずだ。

弟達ー！早く集まってこーい！」

？「何の用だ兄貴」

？「せっかくうめぇもん食べてたのによ～」

(食べながら話すなんて、、下品な人達……)