クルルの妹さん［6］ (ページ2)

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1話ページ2

ギョロ

ルク「おいおい、

また動いたのかよ」

時を同じくして大阪湾では第七位始祖フェリド・バートリーと第三位始祖クルル・ツェペシが日光拷問を受けていた。

その二人を監視するのは第五位始祖キ・ルク

激痛による二人の悲壮な叫びも意に介していない。

だがしかし全てを意に介していないわけではない。

異常な程に良い視力を持つキ・ルクの両目は、フェリドバートリーの僅かな眼球の動きを

フ「ああ…ルク様

貴方には見えないのですか？

嫌になる程白く綺麗な翼が…」

ルク「あー

確かに綺麗と言えば綺麗なものなんだろうな

……だが、

棘のような嫌な感じがする」

タッ

フ「ギャァァァァ！」

ルクがフェリドを縛る十字架から離れると再度、耳を劈くような叫びが響き渡った。

シュッ

トンッ

ルク「貴方の意見も聞かせてくださいよ

クルル様」

ルクが飛び移ったのは第三位始祖クルル・ツェペシを縛る十字架

クルルはルクが指した方向を見る。

一度は何のことか分からなかった彼女だが、大凡(おおよそ)の推察がつくと目を泳がせてしまった。

ク「あれは……なんだ……？

何故、何故あの子が…！

A………！！！

おい！何か、何か知っているのか！？」

ルク「ははは

俺はほんとに何も知りませんよー

でも貴方もこう思ってるんじゃないですか？」

ク「……なんだ？」

ルク「全てを見渡せるほど高く飛んでいるのに

俺達のことは全く見てくれないし助けないなんて酷い……本当は家族の情なんて忘れてるんじゃないか、と」

ク「Aを侮辱するな…！」

ルク「おー、怖い怖い」