クルルの妹さん［2］

悪魔か天使か ページ22

「うわああああああああ！！！」


『なっ！？』


一際大きな叫びが響き渡り思わず興味が湧き振り返った

他の吸血鬼はあまり気づいてない




声の主はミカエラの家族 優だった



〜〜〜〜〜〜優一郎side


気づいた時 俺は阿朱羅丸の世界にいた

あの戦場じゃない


でも少し何か違う


優「……あれ なんだこれ



おい阿朱羅丸」


阿「んー？」


阿「ああ優 何？」


優「こりゃいったいなんだ？

おまえ俺を乗っ取ろうとしてるのか？」


阿「違うよ 僕は何もしてない

でも困ったなぁ これ」

阿「まさか鬼である僕が
取り憑いた人間のバケモノっぷりに
怯えることになるとはね」



優「なんだよそれ」

阿「あの空見てよ」


阿「世界を呪うように真っ黒に染まって」

優「…！」

確かに見たこともない空だ

真っ黒で暗くて

本当に呪いがかかっているように見える


阿「ねぇ優 ミカの言う通りだ

まだ間に合うなら 二人で人間から 逃げた方がいい


じゃないと君はもう人じゃいられなく……」


優「？どうした」

今の阿朱羅丸は普段俺を騙そうとする口調でもなく明らかに真剣な口調だった

阿「あ…だめだ 手遅れみたい


君の人間じゃない部分の暴走が始まる」



〜〜〜〜〜

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