キミの素顔 ページ8
『で、出来た…。』
私の手の上にはカエル。ちょっと形は悪いけれど…。
「お姉ちゃんすごい!!」
「カエルさんかわいいね！」
子供たちは私の折ったカエルを見つめる。
この子達、可愛いなぁ……。
と、思っていると看護師さんが子供たちを呼ぶ声がした。
「みんなー時間だからお部屋に戻ろうねー」
「「「……はぁい…」」」
子供たちは少し寂しそうな顔をして小さな声で返事をした。
みんなの様子を見た明くんは立ち上がり子供たちに笑いかけた。
「また今度、一緒に遊ぼうや!!だからそれまではいい子にしててな？」
明くんがそう言うと子供たちの表情は明るくなった。
「約束だよ!!」
「今度はおうた歌ってよ!!」
「さかたんの上手なおうた!!」
「約束や!!」
明くんは子供たちの目線に合わせてしゃがみ小指を出した。
子供たちも小指を彼の小指に近づける。
「「「約束!!」」」
子供たちは満足気に手を振って部屋に戻っていった。
「坂田くん、いつもありがとうね。」
子供たちを呼びに来た看護師さんは明くんにお礼を言って子供たちの後を追っていった。
その姿を呆然とみていた私は彼の呼びかけで我に返った。
「Aちゃんも戻る？」
『あ、うん！』
「僕が送るで!!……って、あ!!休憩時間なっとるやん!!昼ごはん食べないと!!」
病院内にある時計を確認した彼は慌て始めた。
『私は1人で戻れるから、ご飯食べてきなよ？』
「ダ、ダメや!!送るって言った約束は守るで！
……あと、Aちゃん方向音痴っぽいやん。」
……確かに、廊下歩いてたらいつの間にか子供たちのところに来ちゃってたし…。
私って案外方向音痴なのかもしれない…。
『ねぇ、だったらまだ戻らなくてもいいからさ……
明くんの昼休憩、一緒にいてもいい？』
感情豊かなキミといると、楽しいなんて。不思議だよね。
「ええよ、2人で休憩しよか！」
坂田くんは人差し指を口元にあてて優しげに微笑んだ。
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2021年2月20日 20時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 寂しい、、出来れば番外編を、、、お願いしますぅ、、一生のお願いです！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
スイカ(プロフ) - うるさん» センラさんからこちらにも!!ありがとうございますっ!!そういって貰えてハッピーです!!これからも頑張りますね！ (2019年9月24日 23時) (レス) id: e51077db8a (このIDを非表示/違反報告)
うる - センラさんの方から来たものですがやっぱりスイカさんの話面白いですね、完結おめでとうございます！ (2019年9月24日 6時) (レス) id: 80ab37ec91 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - スイカさん» レスありがとうございます！めちゃ応援します！ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 8b66a12330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイカ | 作成日時：2019年8月8日 7時
