キミに出会う ページ2
ピーポーピーポーピーポー………
遠のく意識の中で聞きなれた音が聞こえる。
またか………と自分に呆れつつ、私は意識を完全に手放した。
目を開けると白い天井に白いカーテン。
ああ、1ヶ月ぐらいに見た景色だなぁ…とつくづくここにお世話になる自分に呆れてくる。
体を起こし、カーテンを軽く開けてみるとこれまた毎度お世話になっている医者の先生の姿が見えた。
「あ、Aちゃん起きたかい?」
先生は私が起きたことにすぐ気づき、私の呼吸やら心拍数を確認した。
「うん、大丈夫そうだね。いつもの軽い発作だけだったからまだ良かったよ。
とりあえず様子見として、3日は入院だからね」
『……はい。』
それだけ私に告げると先生は個室の部屋から出ていった。
私は昔から体が弱く、よく発作を起こして病院に運ばれていた。
病名は特になく先生いわくストレスから来るものらしい。
自分でもなにがストレスになっているかは分からない。
いつまでもそれが分からないから、昔から発作を起こして運ばれる。
結果的に周りに迷惑をかけてしまっていることになっている。
そんな自分が昔から好きじゃなかった。
『……っ、なんで、こんなふうに…なっちゃうかな……っ…?』
毎回、運ばれるために自己嫌悪になり流したくもない涙ばっか。
こんな自分が好きじゃない……いや、大っ嫌いだ。
「……1人で泣かんといてや、こっちまで悲しくなるやんか。」
カラカラっと個室の扉が開くのと同時に聞きなれない声がした。
顔を上げるとここの病院には珍しく、男の看護師さんが立っていた。
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ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2021年2月20日 20時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 寂しい、、出来れば番外編を、、、お願いしますぅ、、一生のお願いです! (2019年9月28日 17時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
スイカ(プロフ) - うるさん» センラさんからこちらにも!!ありがとうございますっ!!そういって貰えてハッピーです!!これからも頑張りますね! (2019年9月24日 23時) (レス) id: e51077db8a (このIDを非表示/違反報告)
うる - センラさんの方から来たものですがやっぱりスイカさんの話面白いですね、完結おめでとうございます! (2019年9月24日 6時) (レス) id: 80ab37ec91 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - スイカさん» レスありがとうございます!めちゃ応援します! (2019年9月23日 16時) (レス) id: 8b66a12330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイカ | 作成日時:2019年8月8日 7時