よ ページ1
突然、見知らぬイケメンに
「養われてください」
って頭下げられたらそりゃあ夢かと思わないか?
安室「じゃあ、僕が帰ってくるまで家でいい子にしていてくださいね。」
よしよし、とそのイケメンに頭を撫でられ、外出する彼を見送った。
とりあえず、今まで起こったことを整理しよう。
仕事終わりの夕方、歩いていると突然向こうから歩いてきたイケメンから「養われてください。」と言われた。
何がなにか分からず、怖くて今歩いた道を引き返そうとしたところまでは覚えている。
気がついたら、この部屋にいた。
……感じ。
いや、怖すぎるでしょ。なにこれ、この年になって誘拐ですか?
最低限必要なものしか置いていないその部屋をキョロキョロ見回す。
特に気になるものはない。
強いて言えば、隣りにいる白くて小さなワンちゃんぐらい。
この子はあのイケメンが飼っているワンちゃんなのか?
犬好きに悪い人はいないなんてよく聞くから、そんなに危ない人ではない……気がする。
じーっとその犬を見れば、元気よく鳴いたので「可愛いなお前」と頭を撫でてやる。
一通り撫でて、満足したワンちゃんはベッドの上で寝てしまった。特にすることない私も、ワンちゃんの隣に横になって目を閉じた。
……本当はこの時、ここから逃げないといけなかったんだろうけど、あのときの私はそんな事考えていなかったらしい。
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作者名:ぐりんてぃ | 作成日時:2022年5月18日 0時