misbehave Ⅱ (ページ41)

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～美玲 side～

彼の家までは3駅しか離れていない
行こうと思えばすぐに行けるし、彼もそれを許してくれる｡

仕事でもなく家庭でもなく彼の底抜けに明るく、優しいところに惹かれてしまっているのは気付いている。

そっか。
優太に似てるんだ。
だから気になって惹かれてるんだ。

電車に揺られながら思い出す優太の笑顔はどれも私には向けられていなかった…。

美玲もうすぐ着くよー

するとすぐに電話がかかってきて彼の元気な声が私のすぐ後ろからした。

振り向くとそこにはとても嬉しそうに手をブンブン振って駆け寄ってくる彼の姿があった。

｢美玲ちゃん！待ちきれなくって来ちゃった！｣

にっこりと笑顔を他の誰でもない私に向けてくれる彼に嬉しくなった。

｢？美玲ちゃん？あれ？もしかして嫌だった？｣

背の高い彼は心配そうに私の顔を覗き込んだ。

｢うんうん、嬉しいよ。可愛いなーって思っただけ笑｣

｢えぇへへへへぇ///照れるじゃぁん笑ほら！行こぉ！｣

そう言って私の手をスゥッと取り、家まで二人で歩く

私達周りからどう見られてるかな?
姉弟？友だち？それとも、恋人？

私の左手の薬指には冷たく光る私を縛り付ける物は無く、代わりに右手を包んでくれる暖かくて大っきな温もりだけ。

幸せだ。と心から感じた。