misbehave Ⅱ (ページ33)

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〜岸 side〜

｢あらー！いらっしゃい！ゆっくりしてってねぇ〜｣

｢ごめん。ほんと今、私仕事が溜まってて長居出来ないから30分で帰るね。｣

｢久しぶりに帰ってきたんだからゆっくりしなさいよ〜。ねぇー！優太くんもそう思うでしょ？｣

｢えっ？あぁ、美玲仕事忙しそうだから。あっ！治郎さん！これ！前言ってた焼酎っす！俺飲めないけど、知り合いから貰ったから飲んでください！｣

なんとなくその場に居づらくなる前に少し離れた今に居るおじさんの所へ行った。

｢おっ！悪いねぇ！ありがとな。優太くんも1杯飲んだらどうだ？｣

｢いやー、飲みたいんっすけど、車乗ってきちゃったからなぁ…。｣

｢んぁ？泊まりじゃないのか？哲志さんとこにも顔出さないとだろう。心配してたぞ？｣

｢そうっすね…あはは。｣

｢優太。ごめん、私やっぱり帰んなきゃだ。仕事の連絡入った。私急ぎだから新幹線で帰るから駅まで送ってくんない？｣

｢え？会社まで送る｢新幹線の方が速いから。｣

美玲の後で美玲を見つめるおばさんの目がすごく寂しそうに見えた。

もうちょっと居ればいいのに。
もっと話せばいいのに。

そう思うけど、それは美玲にとっていま必要なものじゃない。

そう分かっているから俺は何も言わずにおばさんを見ないふりして車で美玲に言われた通り駅まで送った。