misbehave Ⅱ (ページ29)

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｢Aさん！納期最短で1週間かかるらしいです！それやと受け渡しに間に合わん…。｣

｢発注して。1週間なら大丈夫。｣

｢えっ、でも、他の業者に頼んだ方が…｢今から探しても間に合わないし、素材の質感も不安でしょ？それなら不安は一つでも多く取り除いておきたいし。大丈夫。私が責任取るから。｣

分かりました。と、頷いて永瀬廉はまた受話器を取った。

｢Aさん！連絡し終わりました！！｣

｢あともうひと踏ん張り。行くよ。｣

永瀬廉を連れタクシーに乗り込み現場まで向かう。

車内ではいつもの元気はなく冷や汗だろうかダラダラと流れる汗をひたすら拭いている。

｢ふふふ。笑｣

思わず溢れた笑みに永瀬廉がばっ！と私を見ている。

｢何？ミスって緊張して焦ってんの？｣

｢そりゃ焦りますよ！｣

｢まだまだ新人なんだから失敗して当たり前でしょ？むしろよくここまでミスしなかったって思ってる。だからそんなに焦ることないし、永瀬廉はこれからも今まで通りにすればいい。｣

私も初めてミスしたとき、ゆごさんがミスして当たり前だとかフォローを良くしてもらった。
私はいい先輩に恵まれたんだ。もし後輩が出来たらこうしてあげよう。とまで思わせてくれた。

｢運転手さんここで。永瀬廉、行くよ。｣

タクシーを降り、お礼を言って現場に向った