misbehave Ⅱ (ページ44)

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いつもとは違う慣れたベットで目を覚ます

横にはスヤスヤ寝ている樹の姿が暗闇にぼんやり見える

起こさないようにベットから抜けて寝室から出る
時計の針は朝と言うにはまだ早い時間を指していた。
まだ外も暗い。

ドラマとか映画とか、こういう時ベランダに出て物思いにふけたりするんだろうな。なんてぼんやり思いながらコップに水を注ぎ一口だけ飲んだ。

｢つめた…。｣

残りの水を飲み干す気になれなくて、とりあえずコップを持ってソファーに腰を下ろした。

寝起きだからかずっと頭がぼんやりしてふわふわした変な感覚。

スマホを手に取り岸とのトーク画面を開く。

他愛のない平凡なやり取りに自然に頬がほころぶのが分かる。

｢寝れねーの？｣

突然後ろから聞こえた樹の声にビクッと肩を震わせた

｢お、おはよ…。寝れない訳じゃないけど…、｣

不思議そうに少し離れた所から私を見る樹

樹は目が悪い。おまけに寝起きなだけあってほとんど目が開いていない。
トーク画面を見られたかも、という心配はほぼ無用だろう。

｢寝るの？｣

眠そうな顔をしてぼーっと立っている樹に話しかけた

｢んー、迷い中｣

｢迷い中って笑眠いなら寝たらいいじゃん、せっかくの休みなんだし笑｣

｢Aもじゃん笑｣

｢そうだね笑座る？｣

ソファーに座っている私の隣をポンポンと叩いて樹を呼んだ。

樹は嬉しそうににっと笑って私の横に腰を下ろし私の肩を抱いた。