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｢お前さー、岸と話せるようになったの？｣
帰ってきて風磨が初めて口を開いた
｢あの時は、普通に話せなかったけど。ちょっと前に電車で痴漢されて、助けてもらったの。自分でもよく分かんないけど、その時普通に話せてそっからは大丈夫…。｣
｢ふーん。あんま仲良くしてると、樹が妬くからやめてやれよ。｣
テレビを見ていた顔をこちらに向けて真剣な眼差しを私に向けた。
｢分かってる。岸に対してそうゆう感情はもう無くなった。樹とちゃんと付き合ってるから、岸とも普通に話せるようになったんだと思う。｣
風磨はあっそ。とまたテレビに視線を戻した。
｢そう言えば風磨は？何で今日帰って来たの？今日女のとこじゃなかった？｣
｢あぁ、俺ルミとミカと別れてきたわー。｣
｢え、どうゆう風の吹き回し？｣
｢前言ったじゃん？真剣に付き合ってみようかなー。って。だから別れた。｣
｢は、？やばいな。で、夏美さんだっけ？と真剣に付き合うんだ。てか、振られるんじゃない？｣
｢それはショックだわ…、もし振られたら慰めて笑｣
｢嫌だね。新しい女でも作っとけ｣
風磨がブーブー文句を言っているのを横目に自室に戻り直ぐに眠りについた。
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新店舗カフェの仕事も順調に進みいよいよ今日オープンになる
オープン記念に立ち会わせてもらえる事になり、私とゆごさんの二人で参加している。
お店の雰囲気も何度も何度も構想を練ってより良い物を…っと、デザインしただけあって社内外の色んな人に褒めてもらって自信作になった。
｢Aまじでスゲェーな！！！何か俺まで誇らしいわ！！！｣
｢そう言ってもらえると嬉しい笑めっっっっちゃ褒めて。｣
｢おう！！任せろ！！えっーと、天才！！！まじで天才！！！よっ！！日本一！！！えっーと…あのー、あれだ！そう！！あれ！！！｣
｢はいざんねーん。今日は岸の奢りね。｣
｢おい！何でだよ！！Aも半分出せよ！！！｣
｢やだね、岸。たまには男らしく奢ってみたらどうだ？モテるぞ？既婚者だが。｣
｢そうだぞ！！既婚者だからもてても仕方ねぇ！！｣
｢でも実はー？｣｢モテたい…。｣
｢はい。岸のおごりー。｣
あれから私達は普通に…いや、あの頃の様に仲良く話してご飯食べに行ったりしている。
ほんと、ちょっと前までのあの気まずさが信じられない。
｢でも、マジでありがと！こんな良いカフェが出来たのもAのおかげだな！｣
岸の笑顔が眩しかった
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作者名：み、 | 作成日時：2021年6月22日 7時
