伯参拾肆頁─双ツノ黒ト 22─ ページ30
Aは任務終わりにいつも両手を合わせる。
それは任務の都合上、殺めてしまった生命への詫びの気持ちもあるが大部分は自分の異能でその場の環境を崩してしまったことへの謝りから来るもの。
ジャングルのように混合してしまった場合は余程の事が無い限り異能で元の状態へと戻し、その場の植物が極端に減ってしまった場合は元々あったものに近い種を蒔く。
しかし今回はそう簡単にはいかなかった。
Aは重い溜め息をつき、頭に手をやる。
「お疲れ様」
『太宰さん...』
声を掛けられた方に顔を向け、Aは小さく呟く。
いつもの彼女であれば直ぐに何かしらの明るい表情を見せるのだが、今の彼女にはそこまで出来る余裕が無かった。
「頭、疲れたでしょ?ずっと此方の負け筋を潰しながら動いてくれていたものね」
『ありがとうございます。太宰さんは中也さんを置いて帰りますよね?』
「んー、そうだねぇ。中也なら放っておいても死にはしないだろうし」
『それなら私が責任を持って中也さんを拠点まで送り届けます。今は太宰さんに反抗したい気分なので』
顔を見られないように背ける。
そんなAの様子を見て、太宰は意表を突かれたのか僅かに動きが止まった。
「そうかい。なら頼むよ」
『はい、直ぐに終わるので少し待っていてください』
Aは懐から小型の携帯電話を取り出す。
軽快に心地のいいプッシュ音を鳴らして耳に当てる。
電話が繋がる直前の雑音が数秒響き、その奥から時間外れの明るい声が聞こえてきた。
「わぁ、元気そうで何よりです!」
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煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» 了解です、合っていて良かったです(*^^*)承認しておきますね。最新パートまで読んでいただきありがとうございます!過去編共々頑張っていきます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 最新パートまで読ませていただきました!これからの有島ちゃんが楽しみです! (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 狼楼に直しときました…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» あ!あってます!直すの忘れてた…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» すみません、今「炎化狼」という名前の方の申請をもらっていたのですが、狼楼さんでしょうか?名前に狼とついていたので質問させていただきました。 (2019年6月15日 14時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煉華 | 作成日時:2018年3月6日 7時